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奇病/IF ページ9

頭を抱える。
オルスティンのみならず
父親のルーシャスまで病に…
そりゃ…ルーシャスもオルスティンに
言いたく無いだろうな。
そして、俺にも伝えたく無いのだろう。
自分が最悪の場合死んでしまうと。
「お待たせ!」
そう言い医者は俺に一冊のファイルを渡した。
「それしか無いんだけど…宜しくね」
そのファイルを受け取り俺は
すぐ様自分の研究所へと向かった。


自分の部屋にある椅子に腰掛ける。
早速ファイルを開いたが
一枚の紙と、一枚の写真しか
入っていなかった。
「こ、これだけか?」
その二枚を取り出しファイルを
ひっくり返すももう何も出てくる気配は
無かった。
写真には1人の見知らぬ女性。
その人は体全てが花に埋もれていた。
顔は酷く窶れ、青ざめていた。
血の気のない色。
紙には"この病は原因不明である。
花は突然生え、宿主に長くて大きな根を
深くまで張り巡らせ声明を奪い取る。
その者が「生きたい」と強く願えば
願うほど花は増えて咲き乱れる。
生命を吸い尽くす直前には
キラキラと花が瞬く。"とだけ
書かれていた。
「これだけ…か…」
その短い文章に
この"調べ物"の長さを感じる。
「…」
机の引き出しを開ける。
以前、そうだコトの発端の
花弁を不思議に思い仕舞っていた。
花弁の入ったシャーレ。
もう今頃は枯れているだろうと思い出してみる
「…」
驚いた。
枯れるどころかその花は未だに
元気に色づいていた。
そしてこの間服にくっついてきてしまった
ルーシャスの部屋に置いてある花
ペンタスの花弁。
それらを別々のプレパラートにセットする。
俺の分野外。
何処まで出来るかわからないが
恋人を失いたく無い。
その気持ちに俺は突き動かされていた。

「ゴホッ…」
机に置いた資料を漁りながら
左手で紙に書き留める。
僕は後どれほど生きて居られるのだろう。
研究を中途半端なままに死んでしまうと
迷惑だろうと打ち切った。
オルスティンにまだ生きてて欲しいと
薬の研究を彼には内密に手伝う事にした。
でも心の何処かで、
自分に時間を使わなくていいのか?と言う
気持ちが囁いてくる。
残り僅かの時間なら、
僕は…。
右手の袖から垣間見える花弁を見つめる。
「…ッ…!」
後悔したく無い。
だから、僕は久々に外に出た。

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作者名: | 作成日時:2020年12月2日 19時

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