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奇病/IF11 ページ11

そして当日。
小さな教会だった。
ステンドグラスから温もりのある光が
差し込む。
教会のバージンロードの先で
ルーシャスが来るのを待つ。
少しの緊張で扉を見つめていると
扉が開いた。
そこにはキラキラと光る水色のベストに
身を包み、目を伏せたルーシャスが
立っていた。

ベストの裾はドレス見たくヒラヒラと
していて先端に行くほど白くなっていた。
水色と、対照的なピンク色の花が
彼の顔や首、手から咲き誇っていた。
陽の光に照らされるルーシャスが
少し美しく思えた。
伏せていた目が開かれる。
「ッ……」
その目は既に焦点を見失っていた。
それでも一人でバージンロードを
歩くルーシャス。
「父さんッ…!?」
ここで初めて今の父の姿を見たオルスティン。
「…」
言葉を失うシラー。
ミッキーも驚きを隠せていなかった。
ルーシャスの瞳はは辛うじてまだ
色を捉えられているのか
フラフラとしながら赤いカーペットの
上を歩いていた。
もう少しで壇上に辿り着く。
そんな時だった。
ステンドグラスの日の光が
より一層強くなる。
それに照らされたルーシャス、
ただでさえベストがキラキラと反射していた
…見間違いであって欲しかった。
ピンク色の花達も一緒にキラキラと
まるでグリッターでも振ったかの様に
瞬いていた。
「ジル…君…」
フワッと優しく笑うと
ルーシャスは足元から力なく
バランスを崩していた。
「ルー…!」
反射的に駆け寄り受け止める。
身体は冷たく、生きているのが
不思議なくらいだった。
キラキラと光る花に憎しみを覚えた。
これさえ…無ければ…。
「じ…る…」
俺の頬にルーの手が優しく触れる。
「助からない…のか…?」
思わず口と声が震える。
失いたく無い。

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作者名: | 作成日時:2020年12月2日 19時

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