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「ただいまー！お姉ちゃーん！」
また一月ほど経って、乱太郎くんは帰ってきた。それは、丁度私しか家にいないときだった。
前は三人で出迎えたし、いつもは家族揃って出迎えるようにしていると二人に聞いた。
しかし、今日はおば様もおじ様も出払っていて、夕方ぐらいに帰ってくると聞いていた。
乱太郎くんは友達と遊んでから帰るから、その時間くらいの帰宅になるだろうと見積もっての予定だった。
その予定が狂い、夕方より全然早い、昼過ぎに帰ってきてしまったのだ。しかも、
「お邪魔しあーす」
「お味噌汁のいいにおい...」
お友達を連れてきて。
「お姉ちゃん！私の友達！きり丸としんべヱ！会わせたくて連れてきちゃった！」
『お、おかえり...お昼は？』
「「「食べてませーん！」」」
三人声を揃えて、さらにはお腹をぐぅぅと鳴らして答えた。
相当仲が良さそうだ。
『うぅん...猫まんまでいい？』
「もちろんでしゅ！」
困ったことに、昼飯は一人だけだしと思って、冷や飯に汁物をかけて手抜きご飯で済まそうとしていたため、おかずは無い。
しかし、ふくふく太ったしんべヱくんだけは、嬉しそうによだれを垂らして承諾した。
恐らく彼は何でも食べられるタイプだろう。絶対いい子だ。
「「「ご馳走様でした」」」
『お粗末様です』
夕飯まで味噌汁を繰り越すことができると思っていたのだが、しんべヱくんによって食い尽くされてしまった。狂わされる...
『お茶碗“貰うよ”』
「あげません！！」
食器を片付けようと手を出すと、きり丸くんは大事そうに茶碗を抱き締める。いや、それうちの...
「こらきり丸！ごめんねお姉ちゃん...きり丸はドケチで、貰うとか下さいとか言うと、渡したくなくなっちゃうんだ。
だから、あげるとか言わないと」
『えぇ...じゃあ、“貰ってあげる”』
「あげるぅ！？お願いしまぁす！！」
乱太郎の言うとおりにすると、いとも簡単に茶碗を渡してくる。不思議な特技だな...
「お姉さんは、本当の乱太郎のお姉さんなんですか？」
洗い物をしていると、後ろからしんべヱくんが声をかけてくる。あれ？乱太郎くん言ってなかったのかな？
『ううん。住み込みでちょっとお手伝いしてるお姉さんだよ。乱太郎くんはそういうの言わなかったの？』
「多分、乱太郎のやつ見栄張ったんだと思います」
「すごく嬉しそうにしてたからね」
顔を見合わせる二人も嬉しそうだった。
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くまのん - 神作品を発見‼とっても面白かったです‼ (5月3日 16時) (
レス) id: 333fed96b4 (このIDを非表示/違反報告)
ますしん(プロフ) - わくわくどきどき…続きが気になりすぎてどうしよう！！現世での伊作もどきとの関係も気になる！ (4月25日 20時) (レス) @page24 id: 3a092db897 (このIDを非表示/違反報告)
ほうじ茶 - うわあ！待ってました！！ついに接触！？面白すぎます！！ (4月15日 13時) (レス) id: 47dba8b665 (このIDを非表示/違反報告)
おんぷ - とても続きが気になって内容忘れないよう何度も読むくらい好きな作品です。 (3月31日 1時) (レス) id: 4cbcaaccff (このIDを非表示/違反報告)
おんぷ - 私だけでこちらの不具合だったらごめんなさい。更新や日付けは新しくなるのに20から先が表示されないのは 作者様がまだ非公開にされてるからでしょうか？質問失礼しました (3月31日 1時) (レス) id: 4cbcaaccff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シュモ | 作成日時：2024年2月29日 17時
