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「諸泉尊奈門、只今戻りました」
合戦場の付近の木の下で跪く。上には足を揃えて座る包帯の男がいた。
「おかえり。土井先生には勝てたの」
「...いえ、返り討ちに合いました。昨夜は打ち所が悪く気絶してしまい、農家の家で介抱を受けました」
「運が良かったね。恩返ししなさいよ」
ズズズと雑炊をすすり、横目で合戦を見る男。出来れば足を揃えて座るのはやめて頂きたいと尊奈門は思う。
「それと、その農家の娘が気になる人物でして」
「なに、惚れちゃったの」
突然の爆弾発言に、理解した瞬間、顔に熱が集まる。
「ち、違います！！ゴホン...それが、土井半助がその娘を見張っているようで」
「...ふーん。天女サマってやつ？逃しちゃったのかな...尊奈門、今すぐ寺行ってきな。妖術はお祓いでとれるらしいから」
「！私は別に...！...承知しました...」
妖術にかけられていないことは尊奈門にも確信があった。しかし、彼女を知らない人からしたら、万が一のことがある。
尊奈門はそれを理解して飲み込んだ。
「...厄介な人に拾われたな。」
◇◇
もやもやした気持ちのまま、アルバイトへ向かう。
今日は改善点をなおし、机に番号の札をつけた。天ぷらはもっとサクッと仕上げたいため、油の温度を少し上げてみた。竈だとどうしても火力が安定しないのが難点。
もう少し醤油や出汁の比率が確定したら、レシピを書こうと思う。
「アルバイトちゃん」
良いうどん屋への改良に頭を使っていると、少し焦ったような顔の店長に呼ばれる。なにか失敗でもしたのだろうか。
『なんですか店長』
「えっとね...いや、なんでもない。もう少したったら従業員全員に言うよ」
店長は迷った挙句口を閉じた。なにかアイデアでも浮かんでいるのかな。
悩みの種を植えられたとは知らずに、着々と開店準備をすすめる。すると、不思議なシルエットのおじさんが店に入ってきた。
まだ開店してないんだけど...と思い、対応しようとすると、グラサン全員が、一斉に頭を下げた。
「稗田八方斎様！」
グラサンたちがそう呼ぶ人物は、異常に頭が大きく、いかにも悪そうな顔立ちをしたおじさんだった。もしかして上司かな。
一応頭を下げて、店長と会話をするおじさんを見る。
倒れそうな頭だな。上司はグラサンかけてないんだ。なんて思っていると、視線がグリンとこちらに向いて、目が合う。
思わずビクリと体が強ばり、近づいてくるおじさんから目が離せない
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くまのん - 神作品を発見‼とっても面白かったです‼ (5月3日 16時) (
レス) id: 333fed96b4 (このIDを非表示/違反報告)
ますしん(プロフ) - わくわくどきどき…続きが気になりすぎてどうしよう！！現世での伊作もどきとの関係も気になる！ (4月25日 20時) (レス) @page24 id: 3a092db897 (このIDを非表示/違反報告)
ほうじ茶 - うわあ！待ってました！！ついに接触！？面白すぎます！！ (4月15日 13時) (レス) id: 47dba8b665 (このIDを非表示/違反報告)
おんぷ - とても続きが気になって内容忘れないよう何度も読むくらい好きな作品です。 (3月31日 1時) (レス) id: 4cbcaaccff (このIDを非表示/違反報告)
おんぷ - 私だけでこちらの不具合だったらごめんなさい。更新や日付けは新しくなるのに20から先が表示されないのは 作者様がまだ非公開にされてるからでしょうか？質問失礼しました (3月31日 1時) (レス) id: 4cbcaaccff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シュモ | 作成日時：2024年2月29日 17時
