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「！あなたが...」
草履を履いたまま土間に立ち尽くすご子息。私を見て目をまんまるにしていた。
「おかえり、乱太郎。この子が手紙に書いたAちゃん。かくかくしかじかあって、一緒に生活しているの」
「すまん乱太郎、びっくりしたよな。でも、お姉ちゃんだと思ってくれていいから、仲良くしてやってくれ」
おば様とおじ様は、私の背中に手を添えて、私をフォローしてくれる。本当に優しい方々だ。
『初めまして。Aと申します。川に流されているところを、お母様とお父様に助けていただきました。
身寄りがないので、恩返しのために住み込みで働かせてもらっています。不束者ですが、よろしくお願いします。』
正座をしてご子息に向かって頭を下げる。
「わわわ！そんな！頭を上げてください！
あ、あの...本当に、私の、お姉ちゃんだと思っていいんですか？」
『勿論です。遠慮なく頼ってください』
「〜〜〜っ！やったー！！」
姉として認識することを許可すると、満面の笑みで抱きついてきた。
なんて純粋で、無邪気なのだろう。この子の良き姉になろう。血の繋がりがなくとも。
嬉しさが伝染して、私も笑顔になる。そしてそっと”乱太郎くん”を抱きしめた。
◇◇
「1年は組にお姉ちゃんがいる人はいないから嬉しい！自慢してもいい？」
『あ、えと...いいよ』
私の存在が広まることを一瞬恐れたが、私を証明するものは何もない。天女だと知られることは、このご夫婦が話すほかないだろう。
虐げられるという場所もほんとに限られた場所で、まさか目をつけられることはないだろう。
そう思って許可した。
また一段と乱太郎は顔を輝かせた。
「私は一流の忍者になるために忍術学園ってところに通ってて、父ちゃんも母ちゃんも忍者なんだ！」
『！に、忍者...』
「こら乱太郎！忍者の卵がそうペラペラと情報を吐くんじゃない！」
おじ様が乱太郎くんを叱る。それと同時に、隠されていた情報が明らかになり、(あぁ、少しだけ、疑われていたんだ)と邪な気持ちが湧いた。
「え？言ってなかったの？もうお姉ちゃんが来てしばらく経ってるんでしょ？」
「...乱太郎、Aちゃんは一般人だから、危険な世界にまでは連れて行きたくなかったの。
ごめんねAちゃん。言うつもりだったんだけど、なにせこんな職業柄、慎重になっちゃうのよ」
あからさまに目が泳ぐおば様。なんだか不穏な空気が漂い始めた。
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くまのん - 神作品を発見‼とっても面白かったです‼ (5月3日 16時) (
レス) id: 333fed96b4 (このIDを非表示/違反報告)
ますしん(プロフ) - わくわくどきどき…続きが気になりすぎてどうしよう！！現世での伊作もどきとの関係も気になる！ (4月25日 20時) (レス) @page24 id: 3a092db897 (このIDを非表示/違反報告)
ほうじ茶 - うわあ！待ってました！！ついに接触！？面白すぎます！！ (4月15日 13時) (レス) id: 47dba8b665 (このIDを非表示/違反報告)
おんぷ - とても続きが気になって内容忘れないよう何度も読むくらい好きな作品です。 (3月31日 1時) (レス) id: 4cbcaaccff (このIDを非表示/違反報告)
おんぷ - 私だけでこちらの不具合だったらごめんなさい。更新や日付けは新しくなるのに20から先が表示されないのは 作者様がまだ非公開にされてるからでしょうか？質問失礼しました (3月31日 1時) (レス) id: 4cbcaaccff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シュモ | 作成日時：2024年2月29日 17時
