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セフン side
急にAがいなくなったって
今にも泣き出しそうなスルギから聞いた時には
もうAの姿は見えなくなってた
Aの荷物とコートを持って
マンションのすぐ近くで
ただ、ずっと待ってる事しか出来なかった
スルギからのLINEで
俺のせいでおかしくなった事が分かれば
失敗したって、頭を抱える事しか出来ない
ただ
好きだって伝える事が
こんなに難しいなんて
上手くいってた関係が崩れるのは
俺だって怖いんだ
Aの笑顔が、やっと
“友達”だったとしても、“仲間”だったとしても
“俺”に向けられるようになってきたのに
いつの間にか出てきた欲は
そんな小さな特別を
嬉しいなんて思わなくさせたんだ
Aを
独り占めにしたいって
そんなん、欲張りすぎだよな……
カタカタと沸き出したミルクを
少しの砂糖を入れたマグカップに注いで
ソファーの前のテーブルに置けば
ぐずぐずと膝を抱えて泣くA
テーブルに無造作に置かれたスマホに
スルギとの会話が見えた
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作者名：LINK | 作成日時：2017年12月23日 21時
