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「なんだ……そう……だったんだ……」
「え？」
今さら気がつくなんて……
「ごめん、スルギ……帰るわ」
「え……ちょっと待って、違うんだよ、Aっ……」
ふらっと立ち上がって
廊下を曲がって
エレベーターを待つのも嫌で
重い非常階段のドアを開けた
知らなかった気持ちが分かれば
切なくなる気持ちに
吹きさらしの外階段がぼやける
「バカみたい……」
今さら気がつくなんて、ほんとバカだ
どきどきした鼓動も
顔が赤くなったのも
セフンがでれでれしてるのが気になったのも
全部
セフンが好きだから
私、セフンが好きなんじゃん……
好きって気持ちが分かって
すぐに失恋だなんて
「ダサすぎっ……」
こんな気持ち
知りたくなかった
気がつかなくて良かった
そう思えば
ぽろぽろと涙がこぼれて
そう思った気持ちが寂しくて悔しくて
手のひらで雑に頬を拭った
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作者名：LINK | 作成日時：2017年12月23日 21時
