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ダニエル side
デスクに戻れば
スルギさんを交えて
笑い合うAさんとセフンさんが見えた
さっきまで
あんなに会いたかったのに……
今はぎゅっと胸の奥が痛くて
その笑顔を見ることすら出来ない
はぁって溜め息
頬杖ついて
PCを見る
「ね、ダニエルも今から行く？」
コートを羽織ったAさんに
いつもなら絶対に断らないけど
目線も合わせず口を尖らせる
「どうしたのー？ダニエル？」
スルギさんの声に顔を向ければ
“ほら、やっぱりスルギ大好きじゃん”
小さなAさんの声と
セフンさんの困ったような笑い声
もう、それだけで
心も頭もぐちゃぐちゃになる
違うよ、そんなんじゃない
俺はAさんの事がー
なんて、もう言えるはずもない
噂話だって言えば簡単で
確証はないけど
そうやって笑ってるAさんとセフンさんを間近で見れば
今まで普通に思えた2人の仲の良さが
違った見え方をし始めてー
「ダニエル、ほら行こう
イヤな事があったんなら尚更だよっ？」
俺の前に立ったスルギさんが心配そうに
見えないように、Aさんを指差した
“Aと、なんかあったの？”
「いや……別に……」
ぼそりと呟くようにでた言葉は
不機嫌そのものだった
気分は乗らなかったけど
きっと明日には行かなかった事を後悔する
少しでも、Aさんの傍にいれるなら……
でも今、2人を見るのはちょっときつい……
ぐらぐら揺れる決断を待つことなく
「先、行ってますよ？」
そう言ったセフンさんの手が
Aさんの背中を押し支えた
「待って……！」
一瞬、そのままAさんを
どこかに連れていかれるんじゃないかって
とてつもなく不安になって
慌てて席を立ち上がった
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作者名：LINK | 作成日時：2017年12月23日 21時
