30.真夜中の散歩はお楽しみ ページ30
はぁっ、と肌寒い空気の中に白い息を吐き出し、ミュウツーとミュウを連れて外を歩く。
人っ子一人いない閑静な住宅街で。時刻は真夜中の三時、ちらほらと家の電気はついているものの外を歩いている人は誰もいない。
「…こうやって夜の散歩が好きにできるのも、今日が最後か」
「みゅう」
「お兄ちゃんが寝た後に抜け出しちゃってもいいけど、あの人が寝起きする時間帯も正直よくわかんないし…心配掛けちゃうのもちょっとね」
ふわふわと傍を寄り添うミュウの頬を撫でると、甘えるように手のひらに頬を擦り寄せられる。ミュウもこの時間を結構気に入っていたから、少し残念なのかもしれないな。
でも、元々私が持て余していた時間を消費する為に始めたことで、お兄ちゃんが一緒ならその必要もないように思う。もう二度とできないわけでもない。
「その内、お兄ちゃんも一緒にこの夜の散歩ができるといいね。」
「みゅうん」
「ふふふ。ねえ、ミュウツーには確認したけど…ミュウは、お兄ちゃんが結婚して全てが終わった後も、私と一緒にいてくれる?」
「みゅう!」
「あはは、ありがとう。…私ね、全てが終わった後、三人で色んなところに旅に出るのも楽しそうだなって、思ってるの。」
「みゅうん♪」
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赤(プロフ) - えいえんにこうしんまってます (8月24日 17時) (レス) id: 1060c20e47 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ユア | 作成日時:2021年3月10日 1時