やべえの連れてる一般人。 (ページ11)

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11.熱々食べて舌火傷する派ページ11

「あっ。お兄ちゃんとメイカさんだ」

「え？あっ、ほんとだ」

次は何を食べようかって露店を見ながら歩いていたとろで向こうの方に二人を見つけて、私は思わず足を止めた。二人の方に行こうとする力一さんの腕を掴んで引き止める。

力一さんは不思議そうに私を見下ろし、「どうしたの？」と小首を傾げた。しぃ、と人差し指を自分の口元に添えて促し、彼の腕を引いて脇道に入る。

「お兄ちゃんが誰かと一緒にいる時は、邪魔しないようにしてるんです。何か目的があって外に出てるんだろうから」

「あ～。なるほど？」

「あっ、でも…ごめんなさい、力一さんまで引き止める必要はなかったですね…向こうに行かれますか？」

「ううん？せっかくAちゃんに誘ってもらったし、今日は君と一緒にいるよ。もっと色々食べ歩きしたいしね！」

「みゅっ！」

ぐっと拳を握った力一さんとノリノリでその真似をしたミュウに、思わず可笑しくなって笑ってしまう。

そっか…力一さんは、私達との食べ歩きを優先してくれるのか。それは、嬉しいなあ。

「ふふ…じゃあ、次は何を食べましょうか？」

「う～ん…あっ、そこに小籠包のお店あるよ！俺あれ食べたいな！」

「小籠包…！私も食べたい！」

「よしっ、行こう行こう！」