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小さい時から負けず嫌いで、相手に弱みを見せたくなかった。
今思えばこういった少しの強がりが、彼に浮気される原因だったのかもしれない。
「お待たせしました。ホットカフェラテです。」
そう考えを巡らせてるうちに、注文したホットカフェラテがテーブルの上に置かれた。
軽く会釈をして、そっと一口飲む。
熱すぎず、冷たすぎず、丁度いい。
(ーだけど、やっぱり苦い。)
何が大人だよ、全然じゃんか。
じわっと涙がでそうになった時、
またテーブルの上になにか置かれた。
「よかったら、これどうぞ。
甘いのお好きですか？」
そう言って置かれたのは、紙に包まれた高そうなチョコレートだった。
『えっ？あっ！はい！大丈夫です、ありがとうございます！』
顔を上げると同時に、涙がぽろっと一粒、
溢れてしまった。
その瞬間初めて、その店員さんの顔をみた。
派手すぎない綺麗な茶色の髪を、後ろで小さく束ねている。
厚めの唇をぽかんと開けて、少し驚いた顔をしてこちらを見ていた。
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作者名：冬華 | 作成日時：2019年8月14日 1時
