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PD




でもここで諦めるほどヤワじゃない

それにあの手の反抗期の子なら私も見てきたからな、

まあ、ここまで拒絶されたことはないが、、、








ここから俺のアプローチが始まった

"アプローチ"と言うと語弊があるかもしれないが




コンサートがあればツアーであっても会場事に花を送ったし

私に向ける視線が

自分たちを食い物にする大人を見るかのようだった

だからAの前では作詞作曲の仕事の話は一切せず、

会った時は世間話をしたり、ステージを褒めたり

もちろんライブも積極的に見に行った

彼女達の素顔を知っているから

どうしてもこのコンセプトでは彼女達の良さが引き出せてないのが残念だった

頻繁に事務所に訪問しコミュニケーションをはかった

自分の意見も率直な感想も言った

たとえ、GRACEと会えなくても周りのプロデューサーやスタッフと話した、、、

ずるいのは十分承知だが

周囲の人を固めた



GRACEだけでなくメンバーの誕生日にはプレゼントを送り

ライブがあるならスタッフには豪華なケータリングも手配した

その甲斐あってか

芸名であるGRACE呼びからA呼びに変わり

冗談も言い合う仲になった

Aのペースで少しずつ距離を縮めた






徐々にではあったが心を開いてくれた

それを1番実感したのは

普段のように冗談を言いながら

話していた時

ふと真剣な表情に変わったAを不思議に思い

綺麗な目を覗き込んだ

A「ごめんなさい。その、、、今までのこと、私、ひどい態度をとったこと、、、」

そんな謝罪に

気にしてないよ、私の編曲がしっくりこなかっただけだろ、私の力不足だよと返す

別に大したことじゃないと伝えたかったが、言葉に少しトゲがあったかもしれない、、、

A「いや、そんなことない、あなたは素晴らしいPDよ。実は、デビュー曲本当はヒップホップだったの。でも、日本人ウケが良いようにって思って、編曲してあれになった。あんまり売れなかったんだけど、、、。」

肩をすくめながら言う

私は息をのんだ

まさか、あの曲が?

PD「ぜひとも聞かせてくれ」

A「評価して下さるの?」

歌うように言い、自分だけにしか分からない冗談に笑っているようだった









どう?と聞くAに頷くことしか出来なかった

どうやら私は声すら出なくなったらしい

畏敬の念を抱く

どうしてこんな素晴らしい才能に誰も気が付かなかったんだ!?

怒りすら覚える

文句の付けようがなかった

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作者名:むみょん | 作成日時:2019年8月6日 0時

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