縁の始まり【Fischer's】 (ページ7)

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ガチャっ

302号室のドアが開く

「どーもー」
と出てきたのはシルクさんだった

「あっ、さっきはどうもありがとうございます！これつまらないものですがお召し上がりください」

と、チョコを差し出した。

「おぉー！ありがとうございます！！」

とシルクさんが受けとった後ろから

「おい、お前が受けとんなよ(笑)」

と、マサイさんが出てきた。

(仲良しだなぁ～)

「良かったらお二人でお召し上がりください」

と言って帰ろうとしたその時、

「あっ、まったまった！Aさんこの後予定あるの？」

と、シルクさんに手を掴まれた。

「えっ？特にないですけど...(笑)」

特にないけどこの掴まれてる手はなんだろう(笑)

「これから俺ら呑むんですけど、良かったらAさんもご一緒にどうです？？」

「おい、お前まじかよ、急すぎるだろ」

もちろん私もびっくりしたけど、後ろにいたマサイさんの方がもっとびっくりしたみたい

「いやー、ほら、今日は金曜日だし！もし良かったらなんですけどどーすか？？」

と誘われて一瞬頭をよぎったけれど、近所付き合いも大切かなって思って

「じゃあ、少しだけ、」

と、上がることにした。

「あっ、こっちへどうぞ」

とマサイさんが奥の部屋に案内してくれた

「おい、シルク、いつまで手を繋いでるんだよ」

とマサイさんに言われてさっき手を掴まれたことを思い出した

「あっ、わりぃーわりぃー」

と言ってスっと手を離してくれた。