縁の始まり【Fischer's】 (ページ40)

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マサイside

(なんだか柔らかい、これはなんだろう)

(まだ目を開けたくない、まだ寝ていたい)

(頭がズキズキする、まだ起きたくない)

何かを抱きしめる腕に力を入れる

「あっ/////」

なにか聞こえた気がする

(そろそろ起きないといけないな)

(あぁー、今日は映画のはずだったのに.....)

昨日見た光景が頭をよぎる

(はぁ、ショックだなあ)

と目を開けた

目を開けると目の前が白かった

(なんだこれ？俺の枕は黒なはず.....)

そしていつもの枕と触感が違うことに気づく

「はっ？」

目をぱちぱちすると視界がクリアになる

そこではっきりした、これは枕じゃない

上を見上げると大きな黒い瞳と目が合う

「「・・・・・・。」」

「うわぁー！」

彼女の腰に回していた自分の腕を解いて後に下がって両手を挙げた

「えっ？えっ？なんでここに？俺なにかしましたか？？」

と焦っていると

「いえ、なにもしてませんよ？」

とにっこり笑った

「なんでここに？」

と尋ねると

「時間になっても起きてないみたいだから呼びに来たのよ」

と言われてケータイを確認する

時間は12時すぎ

彼女からのLINEが3件

おれは寝坊したみたいだ

「話したいことがあるの」

「リビングで待ってるからゆっくり準備してきて」

と言って1度も顔を合わせずに部屋を出て行ってしまった

・・・・・。

おれはさっきの状況を思い出した

Aに膝枕をしてもらっていた？？

自覚すると顔が熱くなってきた

(いや、おれ何してんだろ、恥ずかしい)

と布団に顔を押し付ける

が、彼女が待っていることを思い出して急いで着替えた