不協和音 third

作り笑いの教師が見せ掛けの愛を唄う ページ41

平野side







救急車が到着して、Aが担架に乗せられる。








スタッフさんは、







スタッフ
｢こちらへお越しください。｣







と、促され、会場裏の、部屋に通された。








警察
｢警察の者です。お近くにおられたということで、お話を聞かせてください。｣








事情徴収ってやつか。今の俺には、そんな余裕なんてなかった。








平野
｢Aは、Aは、無事なんですか？｣









警察
｢今は、なんともいえません。｣









そりゃそっか。









警察
｢あったことを、分かる範囲で教えてください。｣









平野
｢違和感のある人が自分たちの前に並んでいて、気になったから、見てたんです。







そしたら、バッグから、いきなり、刃物を出して、







平手さんのテントに入っていったんです。









危ないと思って、駆けつけたときには手遅れで、








平手さんをかばって、Aさんが、刺されてて...｣








見たことをそのまま話した。







警察
｢ありがとうございました。｣









平野
｢あの、犯人は...｣








警察
｢今、取り調べ中で。詳しいことは、まだ、はっきりとわかっていない段階です。｣









そう言われ、事情徴収は終わった。








そんなことより、Aが気になる。








急いで病院に向かう。

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