不協和音 third

不協和音で既成概念を壊せ ページ19

今泉side



ねる？何で来たんだろう？






ねる
｢お見舞いだよ。菅井から、寝てるってきいたから、






来てみた。｣






何故か、この、ねるの笑顔が不気味に見える。



　
　

今泉
｢あ、ありがとう。｣








ねる
｢ううん、気にしないで、私、暇だったから。｣








ねる
｢あと、これ、一緒に、食べようと思って。｣







袋には、梨が、入っていた。

　





ねる
｢ねぇ、知ってる？梨には、疲労回復、デトックス効果があるんだって。







今泉に、うってつけだって思って。｣
　








今泉
｢そう？｣







ねる
｢あと、今、梨食べたい気分じゃない？







すっごく、探したんだから、梨。






季節外れの梨は、高いね。｣







別に、今まで、一度も梨を食べたいと、言ったことはない。







今泉
｢何で梨、食べたいと思ったと思ったの？｣







ねる
｢だって、今泉の心がそう叫んでいるように、思ったから。｣







今まで、あまり、ねると話したことがなかったから、





何か不思議な感覚だ。








ねる
｢でも、季節外れでも、置いてある店が、あるって凄いことだと思わない？









ちゃんと、需要があるんだなって。









でも、そう考えると、梨って、旬とか、関係ないのかなって思う。








いつでも、関係なく、








旨味を発揮できるから、世間も梨に夢中何だろうね。






梨は、非凡なんだよ。｣







ねるが、何をいってるのか、はじめは理解できなかった。








でも、途中で、何を言おうとしてるのか、わかってきた。








と同時に、恐怖に包まれた。









梨って、平手のこと？平手友梨奈の、梨？









私が梨を食べたがっていると思っていると思われているってことは、









私が平手を倒したいと思っていること、ばれてる？








ねる
｢あ、ゴメン。もうすぐ、雑誌の取材が入ってて。







置いとくから、自由に食べてね。ばいばい。｣








そう言い残して、ねるは部屋から出ていった。








机の上に梨が、一つ。









ねるがすべてを知ってるってことを、暗示しているようで







すごく、不気味なものに思えた。

皆揃って同じ意見だけではおかしいだろう→←僕は嫌だ

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