#8 ページ8
*
「クロ、誰にでも思わせぶりなこと出来るほど器用じゃないと思うよ」
研磨の言葉が頭の中をグルグル回って授業が頭に入らなかった。
じゃあなに、
本当に私のこと好きなの?
でも黒尾先輩だって、私が好きって分かってるはず。
分かってて黒尾先輩はあんなこと言うからズルい。
そんなん、顔赤くなっちゃうに決まってる。
灰羽「あ!Aさーん!!」
渡り廊下で後ろから大声で叫ぶリエーフ。
『うわっ!びっくりしたリエーフか』
灰羽「どうしたんですかそんな怖い顔して!黒尾さんと喧嘩したんですか!?」
なんて冗談半分で言ってくるリエーフ。
『うるさいわ笑』
灰羽「でも結婚式は呼んでくださいね!?」
『ちょっと待ってまず付き合ってないし!』
灰羽「え!まだ付き合ってないんですか!?」
こういうドストレートな言葉が心に響くから怖い。
黒尾「誰が付き合ってないって?」
私の頭に乗せられた黒尾先輩の手。
灰羽「うわ!黒尾さん!」
黒尾「うわって何だようわって!」
やばい、
なんか朝のことがあってから目が合わせられない。
恥ずかしい。
『じゃ、じゃあ私準備してきますのでっ!』
黒尾「ちょ、おい!」
そう言ってその場から逃げた。
リエーフが「やっぱ喧嘩したんですか?」なんて先輩に言ってる声が聞こえた。
___バンッ
勢いよく部室のドアを明ける。
夜久「うわ!どうしたお前!」
『夜久先輩!黒尾先輩どうにかして下さい!』
夜久「はぁ!?」
海「はは、黒尾はまたAに何かしたんじゃない?」
夜久「まぁそんなことだろうと思ったけどよ」
海「とりあえずAは準備行っておいで、俺たち着替えるから」
『あ、はい!』
カバンを置き、
ボトルとドリンクの粉、ビブスを持って私は部室を再び出た。
*
154人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
オタク - クロいいですよね!私も好きです! (2021年2月14日 23時) (レス) id: 66de9d263b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:mi… | 作者ホームページ:I don't have.
作成日時:2020年4月17日 12時