#28 ページ28
*
『宮侑いますか?』
うちは2年2組でそう言うた。
「侑〜!あの先輩やで!」
侑「え!Aさん!?」
“あの” 先輩?
なんや侑うちのこと話しとるんか?
侑「どないしたん珍しいなぁ、Aさんから来よるなんて」
『これ、侑のとちゃうか?』
侑「あ!せや!これ俺のや!」
『3年の教室に落ちとったで』
侑「おおきに!」
やっぱり、
侑のその笑顔は反則や。
侑「せや、今日も放課後行くで!」
『あ、今日の放課後、教室を化学の補習で使うらしいんや』
侑「えぇ〜」
『すまんの』
侑「ほなどっか行こや!」
『え?』
侑「放課後空けとき、Aさん!」
『あ、わかった』
侑「また暇なとき遊び行くな!あとキーホルダーもおおきに!!」
そんな嬉しそうな顔で笑わへんで。
つられてこっちまで嬉しくなんねん。
届けに来て良かった、ってな。
そしてうちらは3年の階に戻る。
大西「ええなぁ、宮くんから予定空けときなんて言われてみたいわぁ」
『あの生意気後輩にか?』
大西「そないに思ってへんやろ?宮くんのこと」
『うっ…』
大西「わりかし可愛がっとるくせに〜」
『悪い奴とはちゃうからな。』
大西「Aも、そろそろ素直にならなあかんで?」
『え……?』
大西「宮くんのこと、意識してるんとちゃう?」
華の言葉に核心を突かれたような気がしたんや。
モヤモヤしてたもんが一気に晴れたと言うか…。
『せやけど好きなんか思ったことあらへん』
うちは信介が好きなんや。
大西「Aさっき言うてたよな、信介が好きなのにって」
『おん、言ったで』
大西「それ、自分に言い聞かせてるんとちゃうの?」
『え…、そないなこと……』
大西「あるやろ?」
返す言葉が見つからなかった。
大西「言い聞かせるっちゅうことは、もう宮くんに心を奪われとる証拠や。」
そんな…。
いつからや。
知らんで、うちは。
・
・
・
・
・
うちは、いつ侑に惚れてもうたんや。
*
122人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
mi…(プロフ) - 湊さん» ご指摘ありがとうございます!!直しておきます!! (2020年3月31日 17時) (レス) id: 4065260f63 (このIDを非表示/違反報告)
湊(プロフ) - すごい面白かったです!あと、角名君は関西弁じゃなかったかと… (2020年3月31日 16時) (レス) id: ef148efd04 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:mi… | 作者ホームページ:I don't have.
作成日時:2020年3月14日 2時