【HQ!!】あかんって分かっとんのに、な。【宮侑】-完-

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＿＿＿キーンコーンカーンコーン


授業開始の10分前の予鈴。






北「また侑がAのとこ来たやろ」



『来たで』



北「えらい楽しそーに部室出てったで」



『何がそんなに楽しいんや』



北「Aと関われることがやないか？」



『え？』



北「しっぽ振って懐いとるやないか」



『せやけどそれは色々あったんや』



北「へぇ、俺には聞かせてくれんの？」



『えっ…』



北「侑は良くて、俺はあかんの？」





言えるわけないやろ。





信介のことが好きなんて。






『な、内緒や』



北「なんやそれ、おもんないな」





なんやこの男。





確信犯とちゃうか？





うちが信介のこと好きって分かっとるん？





『しゃんと、しゃんと整理がついたら言う…』





信介のことが好きやって。





言える日が来るとええな。






北「ふ〜ん」



『何やその顔』



北「せやけど侑は知っとんのやろ？」



『知っとると言うか、偶然知られてもうたと言うか…』



北「Aから話したわけではないん？」



『全くもってちゃうで。誰があんな厄介者……に』





……厄介者…か。





侑は、善意で協力してくれとんのや。





協力って、そういうことやろ。





厄介者とはちゃう…か。





北「どないしたん？」



『いや、なんでもあらへん』



北「侑の名前出すとたまに動揺するよな、何なん好きなん？」



『ちゃうで。』





そないこと言うて、





侑にドキッとしてまう自分を隠した。





北「侑は分かりやすいけどなぁ」



『え？なにが？』



北「まさか気付いとらんの？」



『何の話や』



北「なんでもあらへん」





信介のことが分からへん。





侑の名前をよう出すんは信介も一緒やないか。





信介こそ…何考えとるん。





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