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#11 ページ11







『ほな、帰るか』





Aさんがそう言い出したんはあれから15分後くらいのことやった。





泣いた跡も消え、




スカートのホコリをはらいながら立ち上がった。





侑「せやな」





俺もホコリをはらいながら立ち上がる。





侑「Aさん家まで送るよ」



『ええよそんな、まだ明るいし』



侑「ええんや、黙って送られとき」



『……おおきに』





それからお互いカバンを取りに行って、昇降口に集まった。





侑「せやAさん、コンビニ寄って行かへん?」



『ええけど…』



侑「雪見だいふくの新作が今日発売なんや〜」



『育ち盛りやなぁ』





なんやかんや言いながら正門を2人で出る。





『話聞いてくれたお礼に、雪見だいふく奢ったろか?』





Aさんは俺の横でそう呟いた。





せやけど俺は…。





侑「雪見だいふくは自分で買うわ。せやから、俺のこと “侑” って、呼んでくれへん?」





Aさんは俺と瞳を一瞬合わせ、





『はよ行くで、“侑”。』





そう言うて歩き出した。





俺の胸の鼓動がはよなった。























『やっぱアイスはええなぁ』





Aさんも雪見だいふくの新作を買ぉて、2人で外で食べとった。





侑「アイス、好きなんか?」



『そら世界1好きな食べもんや』



侑「いい事聞かせてもろたわ〜」



『なんでやねん、侑には誰得の話やろ。』



侑「にしても美味いなぁ」



『せやな』





赤い夕日に照らされたAさんの整った顔は、まるで絵に描いたように綺麗やった。





侑「放課後デートやな、これ」



『ん、今思うとせやな』



侑「また明日も、ええか?」



『勉強せぇ言うとるやろ』



侑「放課後勉強してからちょいと遊んで帰ればええねん」



『まぁ……別にええよ。侑といんのは嫌やない。』





そんなこと言わんでや。





落ちてまうやろ。





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mi…(プロフ) - 湊さん» ご指摘ありがとうございます!!直しておきます!! (2020年3月31日 17時) (レス) id: 4065260f63 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - すごい面白かったです!あと、角名君は関西弁じゃなかったかと… (2020年3月31日 16時) (レス) id: ef148efd04 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:mi… | 作者ホームページ:I don't have.  
作成日時:2020年3月14日 2時

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