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じゅうご ページ16

あれから数日が経ち、あれ以降もキッドは私の家へと毎晩来ている。





…まあ、今日は帰れないから会えないだろうけど。




今日は金曜日。




蘭は部活、園子は財閥の集まりやらなんやらで今日は早退していった。





久々に帰るチャンスなのだ。




私は一人校門を出て、いつもは右へ行くところを左へ曲がった。




暫く歩いていると、何やら後ろに気配を感じた。




…ただ、こないだの気持ち悪い感覚ではなく、誰か知っている人な気がした。




念の為、歩く速度を速める。





『……!!』




何かが後ろへ降り立った感覚がした。




バッと後ろを振り返る。




誰もいない。




今度は前に人の気配。




急いで前を向くと。




『……キッド…。』




「こんばんは。」




シルクハットを取り、キッドはお辞儀した。




『…ねえ。』




一つ気付いてしまったことがある。




『貴方、』




気付きたくなかった、でも知れた優越感。




『男子高校生なんだね。』




「……ええ。」




微笑みながら頷くキッド。




そう。




さっきまでこの道を歩いていたのは、数メートル後ろにいた男子高校生のみ。




なんとなく見覚えのある人だと思ったが、真逆キッドとは。




『もうその格好やめたら?』




…なんとなく、キッドとしてのこいつより、今は男子高校生のこいつが知りたかった。




すると、キッドはマントを掴み、一瞬にして男子高校生になった。




「江古田高校二年、黒羽快斗って言うんだ。よろしくな!」




ポンと出された薔薇を差し出し、突然の自己紹介。




『…うん、よろしくね。』




薔薇を受け取りそう言うと。




「お前も自己紹介しろよーお前だけしねーのなんかずりーだろ!」




喚くキッド、じゃなくて黒羽くん。




『帝丹高校二年、東條A。よろしくね。』




一応したが、




『あんた私のプロフィールとか全部知ってんじゃないの?』




「……知らねー。」




そんな目を泳がせながら言われてもねえ…。




『ねえ、なんて呼べばいいわけ。』




突然彼の正体を知ってしまい、戸惑いを隠せるはずがない。




『キッド?それとも黒羽くん?』




そう聞くと、




「快斗一択!!」




笑顔で返ってきた。




んなことできるか。




『それは無理、百歩譲って黒羽くん。』




「嫌だ快斗がいい。」




『黒羽くん。』




「快斗。」




このやり取り終わるかなあ…。

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なっちー(プロフ) - あさん» 頑張って下さい!応援してます! (2020年4月25日 16時) (レス) id: 93f1e472f5 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - なっちーさん» ありがとうございます( ; ; )完結まで頑張ります! (2020年4月25日 16時) (レス) id: c8889330e2 (このIDを非表示/違反報告)
なっちー(プロフ) - この話し面白いです!夢主ちゃんとコナンくんの会話が面白くて笑いがw 更新頑張ってください! (2020年4月25日 13時) (レス) id: 93f1e472f5 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ケイト・アーレントさん» ようやく出来ましたありがとうございます!! (2020年4月23日 13時) (レス) id: c8889330e2 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - シーナさん» 返信遅くなりすみません!!ありがとうございます! (2020年4月23日 13時) (レス) id: c8889330e2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:6530 | 作成日時:2019年5月12日 20時

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