本音 ページ40
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岩本「俺、ほんとはずっとAのこと特別視してた。男社会の中、一人で戦ってる姿に心の中でずっと応援してた。本当はAが一人の時、ずっと声かけてあげたかった。」
A「うん。」
岩本「でも何て声かけていいかわかんなくて。そしたら同じグループで活動するってなってまじで嬉しかった。」
A「うん。」
岩本「この子のためなら何でもしようって、絶対デビューさせてあげようって。で、気づいたら好きになってた。」
A「…うん。」
岩本「でもジャニーさんにも滝沢くんにもグループ内恋愛は駄目だって言われてたから、この気持ちは忘れようって決めた。」
A「そう、なんだ。」
岩本「でも周りのやつはそんなのお構いなしで全力でAに向き合ってて、何もできない自分が情けなくて。そんな時にあんな形でAと二人っきりになれて嬉しかったのに、康二のとこに行くって言うからもうどうにでもなれって思った。」
A「…。」
岩本「でも、こんな風にAのこと傷つけるならやめときゃ良かった。ずっと気持ちを隠しとけばよかった。」
話している間、照の目からはずっと涙がこぼれていた。
どうすればいいのか、なんて言葉をかけてあげればいいのか、正解なんてわからなくて私も黙ってしまった。
岩本「A、昨日のことは忘れて。」
そう言った照の顔は苦しそうな作り笑いをしている。
岩本「じゃ俺戻るね。」
A「待って！」
止まってくれない照。
私は起き上がり、その腕を掴んだ。
A「いいの！？ほんとになかったことにして！私は無理だよ。そんな苦しそうな顔してる照の願い、叶えてあげられない。」
岩本「叶えてよ。俺のために。」
A「やだ。だってわかるもん。それが本心じゃないって。約束したじゃん。隠し事はなしだよって！」
岩本「！」
ジュニア時代、初めてのグループ所属がMis Snow Manだった。
私からしたらあの時の照は素っ気なくて少し怖かった。
でもスタッフさんから「女のくせに！」と怒られた時に、照は「関係ない！」ってスタッフさんに怒ってくれた。
泣いてる私に「他のスタッフさんにもあんなこと言われてるの？」「駄目。隠し事はなしだよ。」「もう仲間なんだから。」って言ってくれた。
A「私、照やみんなのおかげでここまでこれた。だから照のそんな苦しそうな姿見たくないよ。私のせいなんだけど、でもどうにか出来ないかな？」
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作者名：迷子のフクロウ | 作成日時：2022年12月17日 20時
