雑誌撮影(2) ページ32
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スタッフ「じゃあ次はこっちのソファに移動してください!」
二人「「はい。」」
先にソファに座るとラウが0距離で座ってくる。
A「ラウちゃん近いです。」
ラウ「この方が恋人っぽいじゃん!」
そう言って離れる気がないラウに私も距離を取るわけでもなく寄り添ったまま撮影が始まる。
テーブル上のケーキは自由に食べていいと言われていたので、ラウがケーキのお皿を持ち上げた。
ラウ「はい、あーん!」
A「…まじ?」
ラウ「まじ!」
ちらっとカメラに視線を向けると周りのスタッフさんはみんなにこやかに笑っている。
なんならラウールの行動に「いいね〜!」なんて褒めてる人もいる。
ここは私も乗らないと、そう思い素直に差し出されたケーキを食べる。
ラウ「美味しい?」
A「とっても。」
ラウ「じゃあ交代ね!」
そう言ってもう一つのケーキに手を伸ばし私に渡してくる。
お皿とフォークを受け取り、ラウールの口元にケーキを運ぶ。
ラウ「ねぇ!あーんは!?」
A「無理。恥ずかしい。」
こんな大勢が見ている中で「あーん。」なんて恥ずかしすぎる。
でもその効果音がないとラウールは食べてくれないらしい。
不機嫌そうにずっと見つめてくるラウに観念し、効果音を付けてあげる。
A「…あーん。」
ラウ「あ〜ん!美味しい!」
ご機嫌に食べるラウはやっぱり可愛い。
こちらまでつい笑顔になってしまう。
スタッフ「あ!幸村さん、その笑顔キープで!!」
A「はい。」
無意識で出た笑みだからキープと言われると難しい。
それを察したのかラウが私の耳元に口を寄せる。
ラウ「周りは気にしないで。俺だけ見てて。」
元の位置に戻ったラウは「ふっかさんのマネ!」なんて言って変顔をした。
いきなりのことで一瞬呆気に取られたが「あはは。」と声が出るぐらい笑ってしまった。
その後もラウールのおかげで楽しい撮影となった。
ラウ「見て〜!この写真!!スタッフさんに貰ったの!!」
撮影から数日経ったある日、楽屋に入って来たラウが真っ先に私の方へ向かって来た。
差し出されたスマホにはラウと撮影した時の写真が映し出されている。
目黒「え!Aがめっちゃ楽しそうに笑ってるんだけど!」
阿部「まじじゃん!」
向井「待って!近ないっ!?」
深澤「え、うちの子たち可愛い。」
今日は私もラウもメンバーにたくさん褒めて貰った。
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作者名:迷子のフクロウ | 作成日時:2022年12月17日 20時