出会い ページ10
時間はあっという間にすぎ、もうお昼になった。
午後に報告するといっていたけど、もう決まったのだろうか。
さっき竜車に乗ったのは昼ご飯を食べるためであって、私はまた商会に戻っていた。
ミューズ商会は大水路に沿って進んだ一番街と二番街の境目にある。
石造りで、四階建ての建物は事務所としてはかなり大きなものだ。
少なくとも隣何軒まで同じ高さの建物は見当たらず、存在感を誇示しているのは伝わってくる。
「石造りたぁ異世界っぽいというか...でも『ワフー建築』みたいなのだったらもっとテンション上がったかも」
ワフー建築とは、さっきケイに教えてもらった『水の羽衣亭』という宿泊施設の構造名らしい。 ワフーってもう和風じゃないか。
気になりすぎて外見だけ見に行ったのだが、何やら騎士様がいたらしく、私はあまり近づけなかった。
しかし、それでも分かるくらい、ただの旅館だった。
「これって他にも転生者がいるのか...ここは日本のif世界とか??ってこれ分かるわけないよね...。」
「ゴホン。」
「ひゃぁあ!!__って、キリタカさん...!ごっごめんなさいぼーっとしてて」
「ブツブツ何か言ってらっしゃいましたので、誰かとお話しているのかと思いましたよ。
___本題に入らせて頂きますが、単刀直入にいうとですね、仮の商会の一員、ということにさせていただきます。」
「か、仮って正式じゃないってことですか?」
「そうですね。曖昧な回答で申し訳ありません。
ただ私は、単純に貴方様がどんな人柄なのか。何が得意で何が苦手なのか。商人に向いているのか。
また素性も定かではない。
やはりそのような方に、商会の一員には出来ません。
ですので、一つだけやって欲しいことがあるのですが...いいでしょうか?」
「はい!私に出来ることがありましたら。」
正直、仮ならはっきり無理と言ってくれた方が良かった。ケイには申し訳ないが、潔くほかの職を探せたから。
「けどまあ...まだチャンスはあるって事か。」
私はキリタカさんに着いていった。
少し歩くと、竜車が止まっている場所に着く。
ここで何をするのだろう。 まさか乗りこなせだなんて、初心者すぎて出来るか分からない。
「あっ!もう着いていらしたのですね。 わざわざご足労いただき、申し訳ありません。
私、キリタカ・ミューズと申します。」
「初めまして。次期王選候補者アナスタシア・ホーシン様の騎士、ユリウス・ユークリウスです。」
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ゆめか(プロフ) - リリィなモモさん» コメント気づきませんでした(ToT)ありがとうございます!ゆっくりですが更新お待ちください! (2022年5月25日 13時) (レス) id: 4e65cc4844 (このIDを非表示/違反報告)
リリィなモモ(プロフ) - 更新待ってました〜! (2022年5月22日 13時) (レス) id: e604e437d5 (このIDを非表示/違反報告)
リリィなモモ(プロフ) - 面白いです! (2022年5月17日 2時) (レス) @page16 id: e604e437d5 (このIDを非表示/違反報告)
ふるてぁ(プロフ) - みかんじゅ〜すさん» ありがとうございます! 転生場所を変える工夫がコメ主さんに響いて良かったです! (2021年7月17日 18時) (レス) id: 6cf9aca7da (このIDを非表示/違反報告)
みかんじゅ〜す(プロフ) - おぉ、おお!!めっちゃ好きです!(((こういう一緒に転生してきた系の小説だとスバル達と一緒のことが多いので、新しい感じです!!(?) (2021年7月9日 16時) (レス) id: 30ce22080f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆめか | 作成日時:2021年6月15日 19時