主人公と一緒に転生した女

異世界生活 ページ2

異世界召喚。

そんなアニメのような出来事が身に起こるだなんて数秒前までは考えてもいなかった。

「何かせっかく召喚されるなら王様に選ばれたー！とか強いから選ばれた！みたいな？そっちの方がテンション上がったんだが....。
それにしてもこれ金も無し家もなし...詰んでないか？」

何もかも未知な世界に急に飛ばしたのはきっとさっきのモヤだ。
普通はーーあなたが選ばれました！ みたくなるはずであろう。 なのにチュートリアルが全く含まれてない。


「とりあえずどんな街なのか......お手並み拝見しよう。うん。そしたら魔法の力とか！なんか出てくるかもしれないし！」

世界最強のレッテルを貼られたい私は微かな希望を夢にして、街を探索する事にした。


建物は一直線に伸び、ほとんど形が同じだ。歩いている人は異世界ならではの亜人や派手髪が多かった。 また歩いているうちに言語は通じる、文字は読めない、お金も通じないことがわかったのだ。



「つまり私は一文無しっと...。はぁ、もしお金があったらアパートでも借りて過ごそうかと思ったのに。」



とりあえず誰かと取引して宿を借りないと。
殺人がいつも起きてる...なんて街だったらたまったもんじゃない。



所持しているのはモンスターと日本円とグミ。
悩みに悩んで、結局グミと宿を取引する事にした。

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