番外編2 ページ9
ソレとは、九条 伊織だった。
彼女はおそらくまだ幼くて、あどけない表情だったけどそれでも驚くほどに綺麗で美しかった。
特徴的な藍色の瞳が空の色ようにも見え、彼女の肌の白さを際立たせる。
おそらく、その時の伊織ちゃんはポートマフィアなど知らないはずだ。
なにせまだ幼い子供なのだから。
彼女は臆することなく私たちに近づいてくる。
『ねえ何してるの？』
黒服「ガキは黙ってろ！……おい、こいつなかなか良い顔立ちじゃねえか。売っぱらったらそこそこ金になるんじゃねえ？」
黒服「なぁ嬢ちゃん、俺らがイイとこに連れていってやるぜ？」
イイとこ…どうせヒューマンショップのたぐいだろう。
下品な言葉を吐くやつらに対し、伊織ちゃんは何も言わず私に目を移し、そして男たちの前に立ちはだかった。
『このお兄ちゃんを離して。お兄ちゃん、何も悪いことしてないもん』
悪いことをしてない、か…
私の職業を知ったら彼女はなんというだろう。
私はポートマフィアなのにねぇ。
自嘲気味にそんなことを思ってしまう。
黒服「あ？調子に乗ってんじゃねーぞクソガキ！」
そう言って男が拳を振り上げた、その時だった。
『鳳仙花っ！』
あたりが白く輝き、黄色に光る電流が彼女の手から迸った。
バリバリッ
太宰「(異能力？)」
おそらく電気系の異能力だ。
それにしてもどれだけの高圧電流だったのだろうか、一瞬で男たちは倒れこみ、あたりには肉の焦げる嫌な臭いが立ち込めた。
衝撃的な光景に呆然とする私に、彼女_____伊織ちゃんは怯えた表情で俯く。
『あの、ごめんなさい。助けたくって…』
太宰「…大丈夫だよ。彼らは死んでない。気を失ってるだけだから。
キミは早くここを離れた方がいい」
『私のこと怖がらないの？』
太宰「別に。私の知り合いにも異能力者は大勢いるし」
『…そっか。お兄ちゃん、ありがとう！』
それは怖くない、と言ったことに対するお礼だろうか。
それともただ単に口から出た言葉なのだろうか。
ふわりと笑った彼女の笑顔に引き込まれる感覚がして驚く。
彼女はそのまま来た道を走って戻った。
その時私は、何故だか分からなかったけどその場からしばらく動くことができなかった。
ーーーー
あの時から私はキミに惚れていたのかもしれない。
でも、今度は絶対逃がさない。
覚悟しておいてね、伊織ちゃん？
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夢羽(プロフ) - こちらこそありがとうございます。文才あるじゃないですか 羨ましい限りです。続きを楽しみにしています！ (2018年11月26日 20時) (
レス) id: 9dd8bb6e10 (このIDを非表示/違反報告)
白猫 - 夢羽さん» 了解しました、リクありがとうございます！無い文才をかき集めて頑張ります！コメントと応援、ありがとうございました！ (2018年11月26日 14時) (レス) id: 7b5193cff6 (このIDを非表示/違反報告)
夢羽(プロフ) - コメ失礼します。とても面白いです！自分的に織田作さんがいるの嬉しかったです。リクなんですが中也さんとの絡みいいですか？ (2018年11月25日 23時) (レス) id: 9dd8bb6e10 (このIDを非表示/違反報告)
直立したアザラシ - リクエスト募集します、コメントよりお願い致します+.( ・ω・ )ﾟ+ (2018年11月24日 16時) (レス) id: de3c4026f4 (このIDを非表示/違反報告)
直立したアザラシ - 二次元好きのAliceさん» 本当すいません……！最近1話更新するたびに間違いが発覚してて驚いてます笑ありがとうございました(*^^*) (2018年8月10日 19時) (レス) id: 047c772bde (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：直立したアザラシ | 作成日時：2018年4月15日 14時
