周りの人はみんな敵? ページ3
なんで?
私は一周回って冷静になってきた頭で必死に考える。
私は幼い頃異能力が制御できず、無意識のうちに発動してしまうことも少なくなかった。
でも、今は違う。
父と母がこの世を去り1人になった私は、生き延びるために死ぬ気で異能力の制御の仕方を会得した。
だから、私に限って異能力が不発だったなんて有り得ない。
となると、……この包帯男のせいなのかな?
それにこの人、私の名前を知ってた。
うーん、帽子と指名手配犯の2人は明らかに敵だし、この包帯男は敵なんだろうか。
そんなことを考えていると、帽子の人がツカツカと近寄ってきた。
中也「おい太宰。なんでここにテメェがいるんだ?
……いや、テメェだけじゃねぇな。もう1人、気配がする。人虎も来てんのか」
太宰「それはこっちのセリフだよ、中也。キミたちに彼女を渡すわけにはいかないからね」
芥川「………いくら太宰さんといえど、これは譲れません」
何この状況。
周りから見たら男3人に奪い合われるヒロインの構図かもしれないけど、全然そんなのじゃないからね?
1人は小さいのにめちゃくちゃマフィアな顔した帽子の男、1人は指名手配犯、1人は包帯ぐるぐる男。
いくら顔がかっこよくても全員お断りだわ!
と、そんな私の考えが伝わるはずもなく目の前で3人の男が殺気丸出しで睨み合ってる。しかも、話の内容からするともう1人いるらしい。
隠れてるのかもしれない。
よし、今のうちに逃げた方がいいかも!
『異能力、《鳳仙花》!!』
私は今度こそ全身に力を込め、異能力を発動した。
バリバリッ
音こそそこまで大きくないものの、普通の人間が食らったらしばらく動けないであろう電撃を浴びせ、私はその場から全速力で逃げ出した。
《鳳仙花》は電流を自在に操ることのできる異能力だ。
対人間ならほぼ無敵に近いチート能力。
つまり、捕まったら殺されるか利用されるに決まってる!!
私はなんとかこの場から遠ざかろうとしてがむしゃらに走り続けた。
しかし。
??「おっ…と、」
『わっ!?』
曲がり角を曲がったら男の人にぶつかってしまった。
すいません!と平謝りしてその場を去ろうとすると、ぐっと手を掴まれた。
えーっと……?
??「もしかして九条 伊織か?」
この人も私を追ってたの!?
あまりの四面楚歌に、その場で頭を抱えたくなった。
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夢羽(プロフ) - こちらこそありがとうございます。文才あるじゃないですか 羨ましい限りです。続きを楽しみにしています! (2018年11月26日 20時) (レス) id: 9dd8bb6e10 (このIDを非表示/違反報告)
白猫 - 夢羽さん» 了解しました、リクありがとうございます!無い文才をかき集めて頑張ります!コメントと応援、ありがとうございました! (2018年11月26日 14時) (レス) id: 7b5193cff6 (このIDを非表示/違反報告)
夢羽(プロフ) - コメ失礼します。とても面白いです!自分的に織田作さんがいるの嬉しかったです。リクなんですが中也さんとの絡みいいですか? (2018年11月25日 23時) (レス) id: 9dd8bb6e10 (このIDを非表示/違反報告)
直立したアザラシ - リクエスト募集します、コメントよりお願い致します+.( ・ω・ )゚+ (2018年11月24日 16時) (レス) id: de3c4026f4 (このIDを非表示/違反報告)
直立したアザラシ - 二次元好きのAliceさん» 本当すいません……!最近1話更新するたびに間違いが発覚してて驚いてます笑ありがとうございました(*^^*) (2018年8月10日 19時) (レス) id: 047c772bde (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:直立したアザラシ | 作成日時:2018年4月15日 14時