【SERVAMP】SERVANT (ページ2)

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02 “友達” ページ2

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「マジで鳴神さん変わってるね…つーかっ、すげーこと言ってたよな
なんだっけ、……貴方の力なんてデスクロノ」

「もういいわ！……何よ、死と時の番人(デスクロノス)だけど、何かご不満でも？」

「開き直ったよ真昼っ」

「煩いわ！
綿貫君、さっきから何なのよ……そんなに私のことが嫌いかしら

私は、ただ、“友達”が欲しくて、丁度裁縫得意だったから…名乗り出ただけなのに」

クラスの皆全体の前で初めて話す言葉に、“死と時の番人(デスクロノス)”というワードが入っているのには、流石に自分でも抵抗を感じる。

でもやってしまったことはやってしまったことで、過去には戻れない。皆の思う私の印象はきっと最悪だろう。

それで憂鬱で、一時的にネガティブな私の心を知ってか知らずか、“それ”について突っ込んでくる綿貫君に、正直友達作りについて匙を投げたい気分。

尾ひれをつけて話したり、嘘が多い彼のことだ。“あの失態”を自分自身で鷹をくくっても、誤魔化しに知恵を絞っても、空振りに終わるだろう。

それに悪事千里を走る、という。彼の噂を広めるお喋りさも踏まえて、デスクロノス(私の黒歴史)は必ずと言って良いほど尾を引くだろう。

私の高校生ライフは１年立たずして幕切りとなるのだ。

「ほら、桜哉、なんか鳴神さん不機嫌そうだから」

「えぇ、オレのせい！？」

「シンプルに考えてそうだろ…！？」

「いや～、なんというかね、嬉しかったから調子に乗った、んだよな、
ほら、まだ話したこと無かったし…！」

「嬉しかった……？」

嬉しい。

私と話せて、嬉しい。

そう、感じてくれる人がいる。

「そうそう！嬉し＿＿えぇ！？」

私も、嬉しい。

「え、ちょ、なんで泣いてんの…！？」

「…ごめん、なさい。私も、嬉しかった。」

何かとあれば、この人はきっと私が嫌いだから、とか、そりが合わないから、とか言い訳に逃げて、人と関わりたいくせして、自分で盾を、自分を隠すための盾を作ってた。

「な…何も泣かなくても……！！
や、“友達”泣いてるとか困るから！それに女の子だしっ…」

“友達”、か。

初めて出来た“友達”は、綿貫桜哉。
明るくて優しい、大嘘つき。