15話 途絶えた光 ＊ 緑 ページ39
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何が起こったのか、理解出来なかった。
食べかけのプリンは遥か彼方の地面に転がってる。
めめに康二と共に引っ張られ、道の端でしゃがんだ。
こんな時こそ1番年上なんだから、と自分を叱咤し
康二とめめの手を握り、大丈夫だと繰り返すも
その声は震えていたかもしれない。
「館から連絡来てるっ」
「うん、まだ繋がる」
「俺、おくっとく」
「俺、ラウールに連絡する」
「俺は災害用伝言板にメッセージ入れとく」
30秒で何を伝えるか。
頭をフル回転させて、無事なこと、
舘さんと翔太以外はまだ安否不明なこと、
家までは自力で帰れそうなこと、
連絡を欲しい旨だけを早口で伝える。
日本語がめちゃくちゃなことくらい許して欲しい。
店のガラスというガラスが全て割れた。
電線が切れ、地面に垂れ下がって
外壁が崩れているところすらあった。
火事だ、という叫び声。
曲の中から、一斉に人が飛び出してきた。
カメラマンやアナウンサーは
使命を全うするためかカメラやマイクを持って、
その他の人たちもいくつかの機材を持って出てくる。
俺達は貴重品以外完全手ぶらだが
余震があるかもしれない今、戻ることは出来ない。
「一旦、帰ろう、身動き出来なくなる前に」
「家っ、家帰ったら、誰かおるかな」
「いるかもしれない。
ここからなら、時間はかかるけど帰れる。
余震も心配だけど、ここに長くはいられないから」
さっき康二が送ったメッセージに既読は5。
あと3人足りない。
舘さんといる翔太が見てないとして、あと2人。
今日1人なのは、照、佐久間、ふっか、ラウール。
佐久間とふっかは多分共演者の方がいる。
照はスタジオだから、不安。
でも、問題は、ラウールだ。
「連絡つかねぇ…」
「嘘やろっ…どこっ、どこ行く言うてたっけ！」
「ふっかが病院送ったはず…だけど、」
ふっかが家を出たのは多分12時前くらい。
仮に12時だとして、今は15時回ったところ。
病院にいる？それとも出たあと？
「病院っ、行こう！
もし近くにいたら、病院戻ってるかも！
万が一、万が一、何かあっても、きっと、」
「ま、んがいち、万が一って、」
「例えの話だよっ、例えの、」
動揺するって分かってるはずなのに、
頭が回らない、焦って口が滑る。
でも、この中、万が一を考えるのも仕方ない。
遠くで、地鳴りのような爆発音が聞こえた。
見渡す限り、怪我をしてる人もいる。
無傷なのはむしろ、ラッキーなくらい。
地獄が、始まった。
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みさ(プロフ) - yuuka9976さん» コメントありがとうございます！泣ける、と思ってのテッシュのご用意とても嬉しいです。まだ表現が上手く出来ずに悩んでいることもあるので、少しでも感情が動いた作品が作れているのであればとても嬉しいです！これからもよろしくお願いします！ (2022年9月28日 13時) (
レス) id: 1fb25e0756 (このIDを非表示/違反報告)
yuuka9976(プロフ) - 泣ける作品ですね。。ティッシュ用意しなきゃみれなくりそうです。楽しみにしてますね！！ (2022年9月27日 7時) (レス) @page31 id: 14f1286f8c (このIDを非表示/違反報告)
みさ(プロフ) - ユキトさん» コメントありがとうございます！タオルやティッシュのご用意とっても嬉しいです！笑 誰かの心が少しでも動いてくれるような作品をかけて嬉しいです。まだまだ続きますが、ぜひ最後までタオルと共にお付き合いいただけると嬉しいです！よろしくお願いします！ (2022年9月15日 9時) (レス) id: 1fb25e0756 (このIDを非表示/違反報告)
ユキト(プロフ) - 涙なしには読めないんでタオル用意しました←ティッシュ一箱使い切った人 (2022年9月14日 16時) (レス) id: 08a263e11b (このIDを非表示/違反報告)
ユキト(プロフ) - 一気見しました。凄いラウの弱い部分に共感したと同時にメンバーの言葉に励まされた作品でした。応援してます！ (2022年9月14日 16時) (レス) @page5 id: 08a263e11b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みさ | 作成日時：2022年9月14日 1時
