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ふっかは、階段から落ちて頭を強く打ち付けたらしい。
偶然にも背負っていたリュックがワンクッションになり
検査したところ特に大きな異常は見られないとのこと。
子どもが遊んでいたミニカーが滑ってきて、
それを拾おうとした時にラウールと接触して
子どもが、ふっかの方に落ちてきたらしい。
ラウールが咄嗟に手を伸ばして、子どもを
捕まえたものの、落ちてくると思ったふっかは
バランスを崩して、そのまま落ちてしまった。
子どもも、ラウールも怪我はなし。
病院の偉い人が院内でのアクシデントだと
謝罪に来てくださったけれど、2人共怪我は無いし
ふっかも無事ならばそれでいいとお返しした。
「連れて帰ろうか？」
「いや、起きて場所変わってたら不安になると思うし
ふっかの傍にいたいだろうから、俺もいるよ」
「わかった、ありがとう。
明日は振ってくれたらしいし、安心して」
「ありがと、助かる」
すぐに連絡がついて、落ち着いて対応してくれた
舘さんに着替えとご飯を持ってきてもらった。
電話の向こうでは佐久間と康二が大騒ぎ。
うるさい、と怒鳴る翔太の声も聞こえてきた。
目が覚めれば明日検査してすぐに帰れるし、
当の本人は特にしんどそうな様子もなく、
すやすやと眠っているほど。
「…ラウールね、助けてって、言えたんだって。
聞いてた人がいて、…俺とラウールを繋げてくれた。
誰なら分かるだろうって不安になったのは俺で、
その人達はラウールを信じて、聞いてくれたんだ」
「素敵な人に出会えて、よかった」
「永遠の思いを信じる僕達は強いって。
…真っ直ぐに言えるほど、その人達も強かった」
「…きっと、沢山のことを乗り越えてきたのかもね。
聞こえない世界は俺には分からないし、
それを支えるって決める覚悟も知らないことだけど…
きっと、生半可じゃないし、それには強さがいる」
「…負けたくないなぁ、俺達も」
「大丈夫。
永遠を知ってる俺達も強いよ、岩ちゃん」
「…ふは、久しぶりに聞いた、それ。
＿＿＿ そうだね、強い、ね、宮ちゃん」
目を覚ましたラウールの目は、不安げに揺らいだ。
でも、自分の名前や、俺やふっかの名前、
ここが病院であることを何度も繰り返し、
何とか1人で立て直そうとした。
涙に濡れ、言葉が出てこなくなっても、何度も。
背中をさする俺の手を振り払うことはなかった。
舘さんが作ったおにぎりを何とか口に入れ
美味しいって、笑ってくれたんだ。
続く
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そら(プロフ) - みささん» そうなんですね！こちらこそいつも素敵なお話ありがとうございます！！これからも頑張ってください！ (11月4日 9時) (
レス) @page5 id: 288b7a7513 (このIDを非表示/違反報告)
みさ(プロフ) - そらさん» コメントありがとうございます！いえ！男性の方であってますよ！僕や俺などの方もいますが、敢えて丁寧で中性的なイメージを持たせるために一人称を私にしています。なのでバッチリ正解です！いつも読んでくださってありがとうございます！これからも宜しくお願いします (11月3日 19時) (レス) id: 1fb25e0756 (このIDを非表示/違反報告)
そら(プロフ) - あのお医者さんって女の方だったんですね！！恥ずかしながら今気づきました、、🤦🏻♀️ (11月3日 18時) (レス) @page5 id: 288b7a7513 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みさ | 作成日時：2023年10月30日 13時
