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それからまた屋上で過ごす時間が増えた
お昼ご飯は変わらず蓮くんと食べているけど、たまに授業をサボっては屋上に足を運んだ
7月に入り暑さも増してきた頃、蓮くんといつものように一緒に帰ろうとしていた時だった
蓮「なぁ…俺のことどう思ってるん?」
『何、急にどうしたの?』
蓮「どう思ってるんって聞いてるんやけど」
『好きだよ?そうじゃないと一緒に居る訳ないじゃん』
蓮「最近屋上によく行ってるみたいやけど、何してるん?一緒に過ごしてても上の空のこと多いし」
『何って…息抜きするために行ってるだけだよ…』
蓮「Aが屋上から男と戻ってくるとこ見たやつおんねんけど、どういうつもりなん?そいつのこと好きなん?」
『違う…よ…私は蓮くんが好きで…その人はただのクラスメイトで…』
ただのクラスメイト…そう言ったのは自分なのに、胸がチクッと痛んだのには気づかないフリをした
蓮「キツい言い方してごめんな…俺はずっとAのこと見てたから分かるよ。Aが俺のこともう好きやないって…」
『違う!私が好きなのは蓮くんだよ…!なんでそんな事言うの…』
蓮くんにそんな風に思わせてしまったことも、こんな風に言わせてしまったことも、さっき感じた胸の痛みも…情けなくて涙が溢れてしまった…こんな時に泣くなんてずるいって分かってるのに…
蓮「Aが今好きなのは俺じゃない。せやからもう別れよう」
『やだ…!別れたくないよ…』
蓮「Aと過ごした時間楽しかったで。ありがとうな」
『蓮くん…別れたくないって言っても…もう私たちダメなの?悪いとこあるなら直すから…』
蓮「A、自分の気持ちに素直になった方がええよ。…じゃあな、俺行くわ」
自分のせいで大切な人を傷つけてしまった…
大切な人を失ってしまった…
こんな思いをさせるくらいなら
こんな思いをするくらいなら
恋なんてしなきゃよかった
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游 - こんばんは(*^^*) はじめまして。 夜分遅くにいきなりすみません。。。 物語一気に読んじゃいました。 続きが気になります。 更新待ってますね。 (3月24日 1時) (レス) @page9 id: 6d33361b7d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:m。 | 作成日時:2024年3月17日 18時