ザ ランペイジ ガール

甘 ページ21

．









｢ …ん〜 ｣









朝、陸さんが陣さんを呼ぶ高い声が家に響いた


その声で目を覚ました


ベッドサイドにあるスマホを見れば


もう朝の10時









( もうちょっと寝たい… )









そう思い、寝返りをうつと何か違和感









｢ は ｣









ここは私の部屋で


昨日は撮影から帰ってきてお風呂に入って


落ちるように寝た


はず。









なのに何でだろう









慎 ｢ …zZ ｣









なんで慎が狭いシングルベッドに一緒に寝てるの









｢ ねえ、ねえ ｣









慎の肩を揺すって起こす









慎 ｢ ん、… Aさん、？｣





｢ なんでここにいんの ｣





慎 ｢ んー、おはよ ｣









いや、おはようじゃないし


なんでいるのほんとに


普段、壱馬さんみたいに人とくっついたり甘えたりしない彼だけど









｢ なにまこと ｣





慎 ｢ なにが ｣









珍しく慎から抱きついてきた









慎 ｢ まだ寝る？｣





｢ 寝たい ｣





慎 ｢ ん？(笑)｣









どうやら慎の胸に私の顔が埋まっていて声が聞こえにくいらしい









｢ 寝る ｣





慎 ｢ 陣さんに怒られそ ｣





｢ その時はその時だね ｣









朝からそんな会話してて忘れてたけど









｢ てか、なんでここにいんの ｣









これ聞くの2回目なんだけどな









慎 ｢ うーん、人肌恋しくなったから？｣





｢ いや私に聞かれても ｣





｢ なら壱馬さんとこ行けばよかったのに ｣





慎 ｢ はあ？いい歳した男2人が一緒に寝るとかきもいでしょ ｣









まあ確かに。









慎 ｢ Aさんあったかい ｣





｢ 今日は甘まこなの？｣





慎 ｢ 甘まこってなに ｣









自分で言っておきながら意味不だと思った









｢ 眠気覚めてきた ｣





慎 ｢ えーまだ寝たい ｣









久しぶりのオフだし、ともぞもぞ動きながら言う


確かにこんな時間まで寝られるの久しぶりだな









｢ 慎は眠り深いから起こすの大変 ｣





慎 ｢ Aさん寝起きめちゃくちゃ悪いからみんなやだって言ってる ｣





｢ 待って、それは聞き捨てならない ｣









後から聞けば、私を起こすのにみんなでじゃんけんしているなんて情報が入った


紅一点の扱い雑じゃない？？

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