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帰り道、
肩が触れるか触れないかの距離で
僕とAは並んで歩く。
流れる沈黙に少し気まずくて
必死に話題を探す。
MK「あのさ、」
「何？」
Aも気まずかったのか
僕の問いかけにすぐに反応した。
MK「Aの初恋はいつだったの？」
「初恋...うーん、幼稚園のときかな？
あんまし覚えてないけど。」
そう言ってAは苦笑いをした。
「でも、マーク知ってる？
初恋って叶わないことの方が多いんだって。」
MK「へぇ...。そんなもんなのか...」
「だから、人を好きになって同じ気持ちになるって本当にすごいことなんだね。」
Aがあまりにも切なそうに言うから
僕は
MK「俺は、初恋を最後の恋にしたい。」
足を止めて、Aに向き合って言った。
ただ、Aのためだけに言った。
MK「恋って何かわからなかったけど、
Aが言っただろ？
触れたいと思ったり、笑顔を見たいと思う、
それが恋だって。
それは、俺にとっては...Aなんだ。
...好きだよ。」
精一杯の告白。
初めての告白。初めての恋。
全てを言葉に込めた。
Aは少し泣きそうになって
「マークっ！」
と言って僕に抱きついた。
僕もゆっくり腕をAの背中に手を回し、
耳元で
「俺の初恋はAのものだし、
俺の最後の恋もAのものにして？」
と言ってから
それ以上の気持ちを込めて
ゆっくり離れたあと、
Aの唇に全部を優しく置いた。
ーーーこれは僕の、
最初で最後の恋人との話。
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作者名：みぽ | 作成日時：2017年8月14日 23時
