第三十一話 傍観者 ページ32
間瀬side
寺坂には渚の命を粗末に扱った前科がある。
だからさっき爆発音を聞いて、もしかしたらまた…って思ったんだけど、今回は少し違ったみたいだね。
触手の転校生と保護者の白装束がここにいるってことは、黒幕は間違いなくあの2人。
寺坂はただ操られてただけで、今のところ全て白装束の計算通りに事が運んでる…って感じかな。
あ〜ぁ…
内心2人のことは応援してたし、それなりに期待もしてたのに…なんか残念だな。
内部の人間を引き入れるところまでは良かったし、そこまでなら俺も許せた。
でも、皆を危険に晒したのは…それだけは本当に許せない。
俺が求めるのは、文字通り平穏な日常。
犠牲の上に成り立つ平穏なんて…俺は欲しくない。
悪者達は今回も派手な事をしたわりには、最後は皆に追い払われる形であっけなく退散した。
1人遅れて駆けつけたサボリ魔のカルマの作戦と、その作戦を寺坂がカンペキに実行した事で、積み上げた戦略が狂ったらしい。
かなり乱暴だけど、これで寺坂と皆の仲も元通り…いや、きっと前より良くなるだろうし、ひとまず一件落着かな。
…ちなみに、俺は最後まで岩場の上で見学してたから、何もしてない。
理由は単純に出遅れたからなんだけど、おかげで俺…気付いちゃったんだよね。
水なんかよりもっと大きな…暗殺対象(ターゲット)最大の弱点に。
安堵と達成感から盛大にはしゃいでる皆は、きっと気付いてない。
あのカルマですら…完全に見落としてる。
＿＿＿材料は揃った。あとはこれをいつ、どう使うか。
できればもう少し様子を見たいし、その間に誰かが暗殺を成功させてくれたら、それに越したことはないんだけど…
今は何より、早く着替えて帰りたい。
けど皆まだ戻って来そうにないし、戻って来ても誰かしらになんか言われそうだから、この隙に帰ろうかな。
「…あれ？ お兄ちゃん」
『ん？ ああ… "莉乃"』
結局あのまま黙って帰って来た俺は、家のすぐ近くで妹に会った。
莉乃「今日は夕飯どうするの？」
考え事をしながら歩いてたせいか、なんかいつもより早く着いた気がする。
ていうか俺、莉乃に声をかけられてなかったら家を通り過ぎてたかも。
莉乃「…お兄ちゃん？ どうかしたの？」
『ううん、なんでもない。あ、夕飯は今日もテキトーに買って食べるから、莉乃は気にしなくていいよ』
莉乃「そう…わかった」
『ごめんね、いつも面倒かけて』
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2k?(プロフ) - 好きです！！！！！！！！！！！！！！！ (2022年8月21日 7時) (
レス) @page46 id: 086cbb7ccc (このIDを非表示/違反報告)
みあ(プロフ) - かかかkさん» コメント読ませていただきました！ 気に入ってもらえたみたいですごく嬉しいです！ありがとうございます！ 知らぬ間にゆるっと更新しているような感じの作品ですが、これからもよろしくお願いします！ (2021年1月7日 22時) (レス) id: dfbb940e45 (このIDを非表示/違反報告)
かかかk - 好みドストライクです、展開もすごく気になります！更新をとても楽しみにしています！！ (2021年1月7日 17時) (レス) id: 4c4ebb1a9b (このIDを非表示/違反報告)
みあ(プロフ) - アカヤさん» コメントありがとうございます！ まだ途中で終わってたお話に少し付け足した程度ですが、先程めちゃめちゃ久しぶりに更新しました！ 次もなるべく早く更新できるよう頑張りますので、良かったらまた読みに来て下さいね！ (2021年1月6日 22時) (レス) id: dfbb940e45 (このIDを非表示/違反報告)
みあ(プロフ) - ゆさん» コメントありがとうございます！ そして返信がだいぶ遅くなってしまってすみません… 気付いたら年が明けててビビりました… 更新頻度はうさぎと亀の亀さんよりも遅いかもですが、なんとか完結させたいとは思っているので、また読んでもらえると嬉しいです！ (2021年1月6日 22時) (レス) id: dfbb940e45 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みあ
| 作成日時：2019年5月9日 0時
