第十五話 不思議な贈り物 ページ16
間瀬side
『…いいけど、どうしたの？』
矢田「そこの窓から間瀬君がここに1人でいるのが見えたから…その、何してるのかなって思って…///」
そう言って俺から少し距離を空けて座った矢田さんの顔はなぜか頬がいつもより赤くて、どこか緊張してるように見えた。
『見ての通り、俺はぼーっと緑茶を飲んでただけだよ。中は暗殺で騒がしくて落ち着かないから』
2人並んで古いベンチに座って、特に何か話すわけでもなく、ただただまったりした時間が流れる。
俺的には静かでのんびりできて最高に楽でいいんだけど、矢田さんは退屈じゃないのかな…？
ていうか、そもそもなんで俺の所に来たんだろう…
・・・・・。
うん、考えるだけ無駄だった。
こういうのはあれこれ考えるより、直接本人に聞いて確かめた方が絶対に早い。
『ねぇ、矢田さん』
矢田「んん"っ…ぁ、えっと…何、間瀬君？」
えっ…何、今の。
矢田さん、めっちゃ頑張って何事もなかったかのように微笑んでるけど、それはさすがに無理があるっていうか…
あ、そっか。
俺は重い腰を上げて、矢田さんにすぐ戻ると伝えてその場を離れた。
矢田side
はぁ…せっかく間瀬君と2人きりになれたのに、間瀬君どっか行っちゃった…
すぐ戻るって言ってたけど、どこに行ったんだろう。
顔を上げるのが怖くて、さっきから爪先ばっか見ちゃうよ…
私と2人でいるの、嫌…だったのかな。
あ〜、ダメだ！
下を向いているせいか、後ろ向きな事ばっか考えちゃう。
間瀬君お願い、早く戻って来て…！
『お待たせ』
矢田「っ…間瀬君…！」
離れていた時間は、たったの5分。
いつもはあっという間すぎて、過ぎた事すら気付かない短い時間。
でもそれがものすごく長く感じたのは、きっと…
『はい、これ』
矢田「え？ あ、ありがとう…」
間瀬君から手渡されたのは、桃のジュース。
訳がわからなくて、私がジュースを手に持ったままでいると…
『…ごめん。要らなかった？』
矢田「ううん、そんなことないよ。いただきます」
もしかして間瀬君…緊張して上手く喋れない私を見て、喉が渇いてるって勘違いしたんじゃ…
矢田「楽しかったね、修学旅行」
『そう？』
矢田「欲を言えばもっとフツーに観光したかったけど、でも1回位なら暗殺旅行もアリかなって」
おかげで間瀬君との思い出も作れたし、今回は同じ班になれなかったけど、次こそは…ねっ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 597人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「暗殺教室」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
2k?(プロフ) - 好きです！！！！！！！！！！！！！！！ (2022年8月21日 7時) (
レス) @page46 id: 086cbb7ccc (このIDを非表示/違反報告)
みあ(プロフ) - かかかkさん» コメント読ませていただきました！ 気に入ってもらえたみたいですごく嬉しいです！ありがとうございます！ 知らぬ間にゆるっと更新しているような感じの作品ですが、これからもよろしくお願いします！ (2021年1月7日 22時) (レス) id: dfbb940e45 (このIDを非表示/違反報告)
かかかk - 好みドストライクです、展開もすごく気になります！更新をとても楽しみにしています！！ (2021年1月7日 17時) (レス) id: 4c4ebb1a9b (このIDを非表示/違反報告)
みあ(プロフ) - アカヤさん» コメントありがとうございます！ まだ途中で終わってたお話に少し付け足した程度ですが、先程めちゃめちゃ久しぶりに更新しました！ 次もなるべく早く更新できるよう頑張りますので、良かったらまた読みに来て下さいね！ (2021年1月6日 22時) (レス) id: dfbb940e45 (このIDを非表示/違反報告)
みあ(プロフ) - ゆさん» コメントありがとうございます！ そして返信がだいぶ遅くなってしまってすみません… 気付いたら年が明けててビビりました… 更新頻度はうさぎと亀の亀さんよりも遅いかもですが、なんとか完結させたいとは思っているので、また読んでもらえると嬉しいです！ (2021年1月6日 22時) (レス) id: dfbb940e45 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みあ
| 作成日時：2019年5月9日 0時
