第二十九話 浮きプロ ページ30
間瀬side
『はぁ〜〜〜ぁ…』
千葉「…温泉か？ 浮き輪忘れてるぞ」
タコが裏山の沢を塞き止めて作った、E組専用プール。
プール開きに合わせて作られたこのプールは25mコースの幅が確保されていて、みんなが自由に泳いだり遊んだりしてても全然狭く感じない。
『あ〜、極楽極楽。このまま夏中、水の上を漂っていたい…』
前原「なんだよ間瀬、浮き輪なんか使って。もしかして泳げねーの？」
『…うん、泳げない。けどいいんだよ、これで。流されるままに流されるのが楽だから』
俺は水に浸かって涼しくなれば、それでいい。
…そう。それでよかったのに…
『あっ…俺の相棒が…』
本当に流されるままに流されていたら、何かにぶつかった拍子に浮き輪に穴が開いてしまった。
『あ〜…完全にしぼんじゃった』
渚「早くも遊べなくなっちゃったね…間瀬君、これからどーするの？」
『あー、大丈夫大丈夫。水の中でじっとしてるか、テキトーに歩いたりとかするから。ちゃぷちゃぷと』
そう言いながら、俺は人がいない場所に向かって歩き始めた。
うーん…これはこれでいいけど、やっぱりさっきの方が楽でよかったなぁ。
水の中は思った以上に歩きづらくて、プールが広いから端まで遠い。
なんかもっとこう…楽に移動できる方法ないかな。
辺りを見渡してふと目に入ったのは、さっきの俺と同じように浮き輪に身を委ねている茅野さん。
…なるほど。俺の相棒はもういないけど、あいつがいた時の事を思い出して、今度は水に直接体を…
前原「おい、見ろよ。泳げないはずの間瀬が浮いてるぜ。それもものすごく滑らかに」
磯貝「まさか…そうか。間瀬は想像を絶する程の脱力感の持ち主。体に力が入ってなさすぎて、意識せずとも自然に水に浮いてしまったんだ」
杉野「すげーな、間瀬。めちゃめちゃ綺麗に浮いてんじゃん。こりゃ"浮きプロ"だな。俺もやりてー！」
渚「す、すごいよ間瀬君！」
…泳げないのに、なんかめっちゃ誉められてる。
でもまぁ…別にいっか。涼しいし、浮いてるだけだから楽だし。
『はぁ…』
菅谷「出た、間瀬のいつものけだるさ全開のため息」
千葉「さっきの極楽モードはなんだったんだ…？」
あのまま時間いっぱい1人でまったり涼みたかったのに、小うるさいタコの監視員のせいで全然まったりできなかった…
けど、収穫はあった。
＿＿＿暗殺対象(タコ)は泳げない。タコなのに。
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2k?(プロフ) - 好きです！！！！！！！！！！！！！！！ (2022年8月21日 7時) (
レス) @page46 id: 086cbb7ccc (このIDを非表示/違反報告)
みあ(プロフ) - かかかkさん» コメント読ませていただきました！ 気に入ってもらえたみたいですごく嬉しいです！ありがとうございます！ 知らぬ間にゆるっと更新しているような感じの作品ですが、これからもよろしくお願いします！ (2021年1月7日 22時) (レス) id: dfbb940e45 (このIDを非表示/違反報告)
かかかk - 好みドストライクです、展開もすごく気になります！更新をとても楽しみにしています！！ (2021年1月7日 17時) (レス) id: 4c4ebb1a9b (このIDを非表示/違反報告)
みあ(プロフ) - アカヤさん» コメントありがとうございます！ まだ途中で終わってたお話に少し付け足した程度ですが、先程めちゃめちゃ久しぶりに更新しました！ 次もなるべく早く更新できるよう頑張りますので、良かったらまた読みに来て下さいね！ (2021年1月6日 22時) (レス) id: dfbb940e45 (このIDを非表示/違反報告)
みあ(プロフ) - ゆさん» コメントありがとうございます！ そして返信がだいぶ遅くなってしまってすみません… 気付いたら年が明けててビビりました… 更新頻度はうさぎと亀の亀さんよりも遅いかもですが、なんとか完結させたいとは思っているので、また読んでもらえると嬉しいです！ (2021年1月6日 22時) (レス) id: dfbb940e45 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みあ
| 作成日時：2019年5月9日 0時
