【赤羽業】赤髪くんの味方をしたら、E組に落とされた。7

第304話 花束の時間 ページ8

渚side



あれから僕等はすぐに新しい装備を着用して、裏山でこっそり1人バーベキューを楽しもうとしている殺せんせーを襲撃した。


結果は手の内をさらすだけに終わってしまったけど…


それでも僕等は、殺せんせーに見て欲しかった。


新しい"力"の使い方を。


寺坂「教えの答えは暗殺で返す。それがE組(ここ)の流儀だからな」


片岡「約束するよ、殺せんせー。私達のこの"力"は…誰かを守る目的以外で使わないって」


殺「満点の答えです」


殺せんせーの顔が明るい朱色になって、○が表示される。


この後、僕等は殺せんせーと一緒にフォアグラバーベキューを楽しんで…


最終的に、殺せんせーを金欠で泣かせる事になった。









− 翌日 −



10月10日は、ビッチ先生の誕生日。


けど、その日の僕等は課外授業の真っ最中でビッチ先生を祝うどころではなく、もちろん烏間先生がそんな気の利いた事をするはずもなく…


こうなってしまったのは、僕等が騒ぎを起こした事に一因があるとして、ビッチ先生と烏間先生のくっつけ計画、その第二弾が…今日の放課後に決行される事になった。


修学旅行の4班のメンバーと一緒に、ビッチ先生のバースデープレゼント買い出し班として、その辺をぶらついていると…


花屋「ねぇ、君達。あの後、大丈夫だったのかい？ ほら、おじいさんの足のケガ…」


松方さんにケガをさせてしまった時に、救急車を呼んでくれた花屋さんに声をかけられた。


渚「あの時はありがとうございました。なんとか許してもらえて…」


僕等の話を聞いていた花屋さんは、大人の女性にふさわしいプレゼントとして、花束を提案してくれた。


花屋「プレゼントなんて選び放題の時代、なのに未だに花が第一線で通用するのは何故だと思う？」


うーん、何故…


花屋「心だけじゃないんだ。色や形、香り、そして儚さが、人間の本能にピッタリとはまるからなんだ」


…なるほど。


綺麗な花束を持った花屋さんが、ニッコリと笑う。


奥田「うわぁ〜、説得力ありますね」


業「確かに名演説。電卓さえ持ってなけりゃーね」


花屋「…一応商売なんで(苦笑) で、どーする？ これも花の縁だ。安くしとくよ」


こうして僕等は、クラスのカンパ総額5107円で、ビッチ先生へのプレゼントを買う事ができた。


あとは烏間先生に渡してもらうだけ、なんだけど…









烏間「イリーナに、誕生日の花束？ 何故 俺が？ 君達が渡した方が喜ぶだろう」

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