【赤羽業】赤髪くんの味方をしたら、E組に落とされた。7

第302話 中間テストの時間 〜2学期〜 ページ6

渚side



中間テストの結果は、惨敗。


E組の大半は、トップ圏内から弾き出された。


僕が杉野と岡島くんと、成績が落ちた事に落ち込みながら下校していると…


荒木「拍子抜けだったなァ。やっぱり前回のはマグレだったようだね〜」


五英傑に絡まれた。


なんでこんな時に…返す言葉がない。


榊原「この学校では成績が全て。下の者は上に対して発言権は無いからね」


業「へーえ。じゃ、あんた等は俺に何も言えないわけね」


カルマくん…！


それに、朝比奈さんも…



＜赤羽 業＞
英語 98点(2位) / 国語 98点(2位)
数学 100点(1位)
理科 98点(2位) / 社会 98点(1位)

合計点数 492点 / 186人中 2位


＜朝比奈A＞
英語 95点(5位) / 国語 98点(2位)
数学 99点(3位)
理科 97点(4位) / 社会 98点(1位)

合計点数 487点 / 186人中 5位



E組の中で、2週間のハンデをものともしなかったのが…この2人。


カルマくんはクラストップの座に返り咲き、朝比奈さんは自身の最高順位を更新した。


業「まー、どうせうちの担任は、"1位じゃないからダメですねぇ"とかぬかすんだろーけど」


浅野くんがカルマくんを睨みつける。


業「気付いてないの？ 今回本気でやったの俺とAだけだよ。他のE組(みんな)はおまえ等の為に、手加減してた。おまえ等も毎回負けてちゃ、立場が無いだろうからって」


いや、実際そんな事ないんだけどね…


業「でも、次はE組(みんな)も容赦しない。行こーぜ」


そう言いながら、カルマくんは僕等に背を向けて歩き出した。


朝比奈さんがそれに続く。


カルマくん…僕等の事、フォローしてくれたんだ。


敗北を経験したからこそ出てくる…敗者を気遣う言葉。


この暗殺教室では、失敗も挫折も成長の源。


今回の事は、きっとまた皆を強くする。


そんな気がした。









Aside



『…珍しいね、カルマがあんな事を言うなんて』


業「そう？ 別に普通じゃない？」


渚くん達と分かれたカルマと私は、いつものように2人で並んで歩いていた。


業「そんな事よりさぁ…俺と中間で勝負するって話、覚えてる？」


あー、確か夏休み中にカルマの家でそんな話をしたような…


『…うん、覚えてるけど…』


業「俺、今回の中間でAに勝ったじゃん。って事は…」


え、ちょっと待って。


なんで今この人は、夏祭りでゲーム機を奪い取った時みたいな悪い顔してるの？









『…何をご所望ですか、魔王様？』

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