第327話 略奪の時間 ページ31
カルマside
業「律、ナビお願い」
律「はい、お任せ下さい」
渚「カルマくん、まさか…」
業「そ。そのまさか。磯貝と2人っきりだと、Aが危ないからね」
俺はそう言って、教室を後にした。
玄関には2人の上履きとAのバッグが散乱していて、それがなぜか俺の不安を掻き立てる。
律のナビに従ってたどり着いた先は…校舎の外にあるトイレ。
なんでこんな所に…
中から2人の声が聞こえる。
どうやらAは…磯貝に怪我を負わせてしまった事を、かなり気に病んでいるらしい。
死神のせいだとはわかっていても、怪我をさせたのは自分。
仲間に対して殺意を向けた自分が許せない。
きっとAは…そんな風に思ってるんだろうね。
それにしても…
なんで磯貝はAと2人っきりになると、すぐにAに手を出すわけ?
Aが好きでたまらない気持ちはわかるけど、Aはもう俺のなんだから、あんまり勝手な事はしないで欲しいんだよね。
ていうか、さっきから入口の横に立ってずっとガン見してるのに、俺の気配に全く気付かないなんて…
ここは早く2人を引き離して、Aを消毒したいトコだけど…
まずはどーやってAを磯貝から奪い返そうかな?
俺がそんな事を考えていると、Aが酸欠で気を失った。
動揺する磯貝に俺から声をかけて、さらに磯貝を動揺させる。
業「そろそろ授業始まるし、磯貝は教室に戻ったら?」
磯貝「でも、Aが…」
業「学級委員が授業サボっていいのー? Aの目が覚めるまで、俺が磯貝の代わりにAの側にいるから、安心して早く戻りなよ」
俺がそう言いながらAに近づくと、磯貝はようやくAから手を離した。
磯貝「…わかった。悪いな、カルマ。あとは頼む」
磯貝がどこか申し訳なさそうに微笑む。
え、何それ。
俺から言っといてなんだけどさぁ…
なんか調子狂うんだけど。
業「ふ〜ん…意外とあっさり引くんだね。あんなに熱〜いキスをしてたわりには」
磯貝「ッ///」
Aとのキスを思い出したのか、磯貝の顔が面白いくらい真っ赤になる。
業「あっはは。あれ? 思い出しちゃった?」
Aを抱きかかえてトイレの入口まで歩き、磯貝の方に振り返る。
業「ここでの事は、その潔さと真っ赤な顔に免じてチャラにしてあげるよ。じゃ、俺等しばらく教室には戻らないから」
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みあ(プロフ) - ちぃさん» お待たせしました! 続編、ついに公開しました!(といっても、今はまだ設定しか載せてないです、すみません…) また読んでいてついニヤけてしまうような面白いお話を書けるよう頑張りますので、これからも応援よろしくお願い致します! (2016年6月14日 0時) (レス) id: 84281e05bb (このIDを非表示/違反報告)
みあ(プロフ) - リナさん» 返信が遅くなってしまい、申し訳ありません。続編、やっとできました! まだ設定しか載せてないんですけど、これから続きのお話も完成次第載せていくので、良かったらまた読みに来て下さい! お待ちしてます! (2016年6月14日 0時) (レス) id: 84281e05bb (このIDを非表示/違反報告)
みあ(プロフ) - 矢澤ありすさん» お久しぶりです、みあです。これは事後報告になるのですが、小説の説明文に矢澤ありすさんの作品のURLを勝手ながら貼らせていただきました。理由はイラストと一緒に書かれていた文章が読んでいてとても嬉しかったからです。報告が遅くなり、申し訳ありません。 (2016年6月14日 0時) (レス) id: 84281e05bb (このIDを非表示/違反報告)
みあ(プロフ) - salomeさん» ずっと返信ができてなくて申し訳ありません。お名前変わったんですね! これからも宜しくお願い致します。まずは7のコメントを全てチェックして返信した後に0の方のコメントもチェックしにいきますね! (2016年6月14日 0時) (レス) id: 84281e05bb (このIDを非表示/違反報告)
みあ(プロフ) - ひよこリュナさん» ご無沙汰しております、みあです! つい数分前についに続編を公開しましたので、この場を借りてご報告させていただきます! まだ設定しか載せてませんが、是非8の方もよろしくお願い致します! (2016年6月14日 0時) (レス) id: 84281e05bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みあ | 作成日時:2016年4月11日 0時