第300話 若葉の時間 7時間目 ページ4
Aside
ついに迎えてしまった…最終日の朝。
"また明日"
この言葉はもう…今日は使えない。
今日の帰り、私は一体どんな顔で、どんな言葉を若葉くんにかけてあげればいいんだろう…
答えが見つからないまま、重い足取りでわかばパークへと向かう。
若葉「おはよ！ お姉ちゃん、魔王様！」
『…お、おはよ…若葉くん』
業「おはよ、若葉。今日はやけに元気じゃん」
若葉「ま、まーね！」
若葉くんはそう言って明るく笑ってたけど…私は気付いてしまった。
若葉くんが無理をしている事に。
私が気分転換に若葉くんと外でキャッチボールをしていると、退院した松方さんが戻って来た。
2人で少し離れたところから、皆の様子を見守る。
『…大丈夫…かな？』
若葉「今にも崩れてきそうだったあの建物が、たった2週間でここまで立派に生まれ変わったんだ。きっと気に入ってくれるよ」
BEFORE:老朽化がかなり進んだ窮屈で貧弱な木造平屋 → AFTER:広くて頑丈な木造二階建て
BEFORE:倒れて前輪が曲がってしまった園長の自転車 → AFTER:大積載量の電動アシスト付き三輪自転車
若葉「でも、モノが充実した事よりも…ほら、あれ見て」
若葉くんが渚くんに駆け寄るさくら姐さんを指差す。
若葉「あんなにとんがってたさくら姐さんが、すっかりあのお兄ちゃんの虜になってる。これはかなりポイント高いと思うよ」
『…そ、そっか…それは良かった(苦笑)』
すごいな、渚くんは…尊敬するよ。
若葉「…そろそろお別れの時間だね、お姉ちゃん」
『…え？』
若葉「早くしないと…皆に置いてかれちゃうよ」
そう言って私の手首を掴んだ若葉くんが、そのまま私を皆のところまで引っ張る。
茅野「あ、Aちゃん！ 今までどこにいたの？ 置いてくとこだったじゃん！」
『…ご、ごめん。でも、私まだ…』
若葉「いいから早く行きなよ！」
若葉くんが私の背中を強く押す。
若葉「お願いだから…もう行ってよ。じゃないと、俺…」
声が涙ぐんでる…まさか…！
慌てて後ろを振り返ると、若葉くんは…静かに泣いていた。
若葉「…笑顔でお別れしようって決めてたのに…なんでかな？ 涙が…止まらない…」
『…若葉くん…』
私は地面に両膝をついて、若葉くんを思いっきり抱きしめた。
若葉「…お姉ちゃん、俺に色んな事を教えてくれて…ありがとう。それから、俺を変えてくれて…本当に、ありがとう…」
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みあ(プロフ) - ちぃさん» お待たせしました！ 続編、ついに公開しました！(といっても、今はまだ設定しか載せてないです、すみません…) また読んでいてついニヤけてしまうような面白いお話を書けるよう頑張りますので、これからも応援よろしくお願い致します！ (2016年6月14日 0時) (
レス) id: 84281e05bb (このIDを非表示/違反報告)
みあ(プロフ) - リナさん» 返信が遅くなってしまい、申し訳ありません。続編、やっとできました！ まだ設定しか載せてないんですけど、これから続きのお話も完成次第載せていくので、良かったらまた読みに来て下さい！ お待ちしてます！ (2016年6月14日 0時) (レス) id: 84281e05bb (このIDを非表示/違反報告)
みあ(プロフ) - 矢澤ありすさん» お久しぶりです、みあです。これは事後報告になるのですが、小説の説明文に矢澤ありすさんの作品のURLを勝手ながら貼らせていただきました。理由はイラストと一緒に書かれていた文章が読んでいてとても嬉しかったからです。報告が遅くなり、申し訳ありません。 (2016年6月14日 0時) (レス) id: 84281e05bb (このIDを非表示/違反報告)
みあ(プロフ) - salomeさん» ずっと返信ができてなくて申し訳ありません。お名前変わったんですね！ これからも宜しくお願い致します。まずは7のコメントを全てチェックして返信した後に0の方のコメントもチェックしにいきますね！ (2016年6月14日 0時) (レス) id: 84281e05bb (このIDを非表示/違反報告)
みあ(プロフ) - ひよこリュナさん» ご無沙汰しております、みあです！ つい数分前についに続編を公開しましたので、この場を借りてご報告させていただきます！ まだ設定しか載せてませんが、是非8の方もよろしくお願い致します！ (2016年6月14日 0時) (レス) id: 84281e05bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みあ
| 作成日時：2016年4月11日 0時
