第32話 絶望の時間 ページ33
Aside
彼が立ち上がって銃を構えた時、私の嫌な予感は確信に変わった。
私は隠れていた場所から飛び出し、全速力で彼の元へと走る。
ダメだ…間に合わない…
私が崖の前まで来た時には…もう彼は崖の下に落ちて行った後で…私はその場に崩れ落ちた。
恐る恐る崖の下を覗き込む。
けど、彼の姿は…どこにも見当たらなかった。
このまま殺せんせーが彼を見殺しにすれば、殺せんせーは先生としての信用を失って…死ぬ。
でも彼は銃を構えたまま落ちた。
助けにいけば、きっと彼に撃たれて…死ぬ。
先生としての死と、自身の死。
彼は殺せんせーがどちらの死を選ぶか試したんだろう。
もし、彼が殺せんせーの暗殺に成功したとして…
この高さから真っ逆さまに落ちた彼が、無事であるはずがない。
それは…暗殺が失敗した場合も同じ。
もちろん、殺せんせーが彼を助けなければ、彼はこのまま死んでしまう。
それでも彼は…決行した。
全ては、"先生"を殺すため。
だからって…なんでこんな事…
やっと…出会えたのに。
彼になら…心を開けると思っていたのに…
気付けば私は…泣いていた。
最後に涙を流したのは…父が亡くなった時。
そうか…私にとって彼は…涙を流すほど大切な人だったんだ…
今になってそんな事に気付くなんて…
『…カルマ…カルマァァァァァアッ！！！』
私は叫んだ。
どんなに叫んでも、きっともう…彼には届かない。
私はまた…大切な人を失った。
こんな苦しみ…もう耐えられない…
置いていかないでよ。
私を1人にしないでよ。
初めてなんだよ…家族でもない誰かの事をこんな風に想うのは。
でも君は…もういない。
ねぇ、お願いだから…戻って来てよ。
君が戻って来れないのなら…
また1人になる位だったら…
私も…そっちにいっていいかな？
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みあ(プロフ) - さーやさん» コメントありがとうございます！占ツクご無沙汰状態だったので、コメント貰えて嬉しいです！ 夢主ちゃんと誕生日が一緒ということは…私とも誕生日が一緒ですね！わーい＼(^o^)／ 長編なので読むの大変だと思いますが、良かったら是非最後までお読み下さいませ…！ (2019年7月28日 13時) (
レス) id: 84281e05bb (このIDを非表示/違反報告)
さーや(プロフ) - 夢主ちゃんと誕生日一緒です、、、 (2019年7月26日 22時) (レス) id: 1e39d637ec (このIDを非表示/違反報告)
みあ(プロフ) - みすずさん» コメントありがとうございます！ 読みやすさは私がお話を書く上で重視しているポイントなので、コメントを読んでいてすごく嬉しかったです！ これからも読者の方に愛されるお話、何より自分が満足のできるお話が書けるよう頑張っていくので、応援よろしくお願いします！ (2018年2月4日 13時) (レス) id: 84281e05bb (このIDを非表示/違反報告)
みすず - この作品大好きです！おもしろいし、何よりすごく読みやすいです！(すぐに読むのを諦めるので…)これからも頑張ってください！！ 長文失礼しました！ (2018年1月29日 21時) (レス) id: 32ee314352 (このIDを非表示/違反報告)
みあ(プロフ) - キャンディットさん» な、なんと…！ ついに追いついてしまわれましたか(笑) これは本腰入れて執筆に専念しないといけませんね。作品を読んでもらえただけでもすごく嬉しいのに、こんな風に評価までしてもらえて本当に嬉しいです！ きちんと時間を作って更新がんばります！ (2017年8月23日 22時) (レス) id: 84281e05bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みあ
| 作成日時：2015年6月25日 17時
