ラスボス:50 ページ9
耳郎side
耳郎「(結局、そのまま放課後になっちゃった…)」
あれから、休み時間もなんとなく話しかけられないままだった
教室の入り口で、また人に誤解を与えて内心パニックになっている真景部を見て、ウチは百にまた明日、と言って人混みを掻き分けて彼に駆け寄った
耳郎「真景部」
『!じろ、さ…』
耳郎「あんた確かウチと帰りの方向一緒みたいだしさ、一緒に帰らない?」
その言葉に真景部は驚きはしたけれど、拒否をする事はしなかった
一緒に校門を出て、少しの間駅まで歩く
その間、いつもは私が話しかけるのに何も言わないものだから、真景部は少し気不味そうにこちらをチラチラと見ていた
帰ろうと誘ったのはウチなのだから、これでは真景部が可哀想だと、口を開けた
何を話そう?何から聞けばいいだろう?
悩みながらも言葉を紡ぐ
耳郎「…あの、さ」
ふと、昼の切島の言葉を思い出す
ーーー
切島「ここは男らしく、直接聞こうぜ?」
ーーー
耳郎「(…男らしく、は、ともかくとして…まぁ、結局はそうだよね)」
気になるのなら…聞くしかない
耳郎「あんたが、なんでヒーロー目指すのかとかさ…嫌じゃなきゃ、教えて欲しいんだけど…」
『え、僕?が?』
私が頷けば、彼は頰を掻きながら
あまり聞いて気分が良いものじゃないと思うけれど…と零していた
それに別にいいよ、と私が返せば
『う、うーん…そ、の…じゃあ…ちょっぴり暗いお話になるんだけれど…大丈夫、かな?』
ウチも皆が平気だと答えてから、真景部はその大きな口を開いて語った
ー
ーーー
ーーーーーー
僕の個性は、ラスボス…
アニメや、ゲームに出てくるラスボスっぽい事は大体出来る…
強いとは思うけど、ラスボスっぽく宣言をしなくちゃいけないから…恥ずかしがり屋な僕には使い辛い個性だと思う…
多分、この見た目もなんとなくラスボスっぽいからかもしれない…迷惑でしかないけど……
それでも元々、ヒーローに憧れはあったんだ
カッコいい、僕もああなりたいっていう漠然とした思いみたいなのは…
でも、それでも決定的だったのは…
紛れもなく、あの時の事だったと思う…
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牙夢(プロフ) - 闇夜に生きる化物とメリオダスさん» コメントありがとうございます!!そう思って頂けると作者冥利に尽きますw (2017年9月17日 2時) (レス) id: d76a1d7e1c (このIDを非表示/違反報告)
闇夜に生きる化物とメリオダス - この子癒しだわw (2017年9月17日 1時) (レス) id: 866b9f0c0d (このIDを非表示/違反報告)
牙夢(プロフ) - 闇夜に生きる化物とメリオダスさん» コメントありがとうございます!!可愛い…ですよ…!!w (2017年9月16日 11時) (レス) id: d76a1d7e1c (このIDを非表示/違反報告)
闇夜に生きる化物とメリオダス - 可愛い...だと.....!? (2017年9月16日 11時) (レス) id: 866b9f0c0d (このIDを非表示/違反報告)
牙夢(プロフ) - テリチキと麻婆豆腐は素晴らしい。さん» わざわざご指摘ありがとうございます!!修正しておきます!これからも頑張ります (2017年9月14日 12時) (レス) id: d76a1d7e1c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:牙夢 | 作成日時:2017年9月9日 17時