tune.4 ページ4
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私立夢ノ咲学院で、ここ最近頻繁にイレギュラー門が開いているらしい。
学院は芸能界においてかなりの影響力があり、その分セキュリティーや生徒の安全面もかなり考慮されている。しかしそれらはサイバー攻撃や不審者といったものに対する防御策であり、当然ながら近界民への対策など備えているはずもない。そのためボーダーへ依頼が来た。
忍田さんの説明を掻い摘んでまとめると、こういうことらしかった。
「事情については理解しました。
‥‥それで、私が選ばれたというのは」
「千田がソロの隊員だからだ」
「‥‥ですよね」
私は隊を組んでいない。ソロであるということは、すなわち任務に対してある程度の自由が利くということだ。上層部はどうやら私に隊を組むよう説得することは諦め、ソロであることを最大限利用するつもりらしい。
あわよくば、それに嫌気が差した私が隊を組んでくれれば、という目論見も少なからずあるだろう。
───ジーザス。私に逃げ場はない。
「詳しいことはあとで通知する。とりあえず今日は任務について伝えることと、あとはその資料を読んで学院についてある程度知っておいてほしい」
「‥‥千田、了解」
もう諸々の反論をする気もなかった。異議を申し立てたところで、これは「決定事項」であり「命令」だ。それに人命がかかっている案件である。私の我儘で覆せるほど
◇
「あ、先輩帰ってきた！ おーい！」
緑川が椅子から立ち上がり、ぶんぶんと手を振った。その方向に目を向けると、Aが何かの資料を胸に抱え足取り重く歩いてくるのが見えた。
緑川の大声と彼女自身の知名度によってラウンジはにわかにざわつく。おまえもうちょっと声潜めろよ、と米屋が緑川の訓練着を引っ張って着席させるのと同時に、Aがこちらに気づいた。
「まだここいたの」
「いや、ちょっとランク戦やって、その休憩。
おまえは？ 何か妙に暗くね？」
尋ねれば、これまた盛大な溜息をつかれた。
様子からして、ついにC級の隊員名簿でも押し付けられたのだろうか。
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夏向(プロフ) - りんさん» コメントありがとうございます。めちゃくちゃ原動力になります！！ (2021年5月16日 22時) (
レス) id: d3650b90b8 (このIDを非表示/違反報告)
夏向(プロフ) - れいゆふさん» ありがとうございます。そういったコメントを頂けると作者冥利に尽きます…！！ (2021年5月16日 22時) (レス) id: d3650b90b8 (このIDを非表示/違反報告)
りん - とても面白かったです！続きがとても楽しみです！ (2021年5月16日 15時) (レス) id: 5a0e3d3105 (このIDを非表示/違反報告)
れいゆふ(プロフ) - めっちゃ好きです！更新楽しみにしております！ (2021年5月12日 3時) (レス) id: e48528e707 (このIDを非表示/違反報告)
夏向(プロフ) - 星宙*°さん» ありがとうございます。感想めちゃくちゃ嬉しいです…！のんびり更新の上どこまで続くかわかりませんが、最後までお付き合い頂ければ幸いです^^ (2021年5月11日 22時) (レス) id: fd39a6918d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夏向 | 作成日時：2021年3月31日 16時
