卅弐.安心です。 ページ41
厚と信濃の威圧的な声が聞こえたが、そんなのは無視し、先程よりも声を張って話す。
『君達は審神者と同じで話を聞かない。何事も暴力で解決しようとする。
他人なんて関係ない!折れないなら、兄弟に傷がついていてもいいという考えだ!』
声を張り上げたせいか秋田と前田の体が小刻みに震えている。
ごめんね。でも、言いたいことは言わせてもらうからね。
『…今の君達に会ったって、薬研くんと包丁くんが可哀想だよ。
ずっと、悪い考えしか出来なくて、挙げ句の果てには、なにも知らない人間のことを斬る?
…確かに、信じられないのは仕方ないかもしれない。
だけどなぁ、兄弟が十人十色なように人間だって、色んな奴がいるんだよ。
悪い人間は必ずいる。審神者が例だね。
その反面、いい人間だっている。僕は、たっっっくさん!優しくていい人達に会ってきた。
だから、その優しくされた分は違う誰かに優しくしたいって思ってる。
そしたら、あぁ、これが優しさなんだって他の人にも伝わるから。
それで今、僕は、それをやってる。薬研くんや包丁くん、他の刀派の人にも手入れをして、一緒にご飯食べたり、お話ししてる。
簡単に信じてくれなんて言わない。でも、あの人間と同じにはしてほしくない。分かった?』
話終えると四振りは、自然と涙を流していた。
四振りは、本当は最初の言葉で分かっていたのかもしれない。ただ、信じられなかった。認められなかった。
審神者という自分勝手な人間に会ってしまったことで、先程のように自分達にもその性格の影響がでていた。
それは無意識だったものの、悔しく、悲しく、そして、怖かった。
だから、Aという人に会えた事が救いで、けれども、その優しさにすべてを委ねてしまいそうになる、審神者とは別の怖さもあった。
助けてほしい。でも、ここまで近づかれたら、本当の自分がわからなくなるのでは、という不安がよぎることは少なくなかった。
…それでも、Aは救ってくれた。突き放そうとした手を掴んでくれた。
もう、彼女のおかげで彼らは怖がるものは無くなったのだった。
一振り、Aをみながらこう言った。
秋田「…しゅ、くん。…」
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作者名:ぽぽむぽむ | 作成日時:2019年7月20日 7時