ひと段落 ページ11
割と綺麗好きな方で、部屋だってどれだけ作業に追われていても掃除は絶対。
だけれども、そんなの微塵も感じさせないほど部屋の隅と寝室は荒れ狂っていた。
特に寝室。
布団なんかグチャグチャ。
それでもそんなこと気にならない。
そらるさん、うらたん、さかたんが家へ帰った今、部屋にはボクとヤナセの2人だけ。
少しでも誹謗中傷が落ち着いたと喜びを噛み締めてると、彼女が大きく息を吐いた。
「……なんでまふだけちゃんと会話出来たんやろ」
それはさっき起こったことへの疑問だった。
嗚咽混じりで話す彼女の言葉を聞き取れたのはボクだけ。
『なんっ……あ"……ん"ん"ーー！』
ま『仕方ないって、気にしないでいいからとにかく今は落ち着いて』
『だ……ッえ"、ア"ダジ……でッッ！！いっ……のに"！』
ま『自分ばっか責めないの』
思い返せばよくわかったと思う。
なんであんな風に、だってアタシだけでいいのに。
まるで自分の家みたいに冷蔵庫から水を取り出すヤナセに、茶化したように愛の力？と答えてみる。
「……アホやん」
ま「頭は割といいほうだけどね」
「うっさい、そういうことじゃねぇ」
ひと通り会話をしたら襲ってくる沈黙。
嫌な雰囲気じゃなく、心地悪いとかじゃなく、穏やかな沈黙がボクらを包む。
ま「ねぇ、さっきうらたんボクとヤナセの関係聞かれてなんて答えたと思う？」
「ん？友だち？とか？」
ま「友達以上恋人未満だって」
「……ふ〜ん」
ボクは恋人になりたいけれど、ヤナセはどうなの？
口が裂けても言えない。
ただ、答えを告げた時、ニヤついた後少し残念そうにしたってことは。
少しくらいは期待したって……いいのかな？
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 380人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
名無しちゃん(プロフ) - コメント失礼します。すごく現実味がある話でとても心にくるものがありました。まふくんの口調？とか本人が言ったわけじゃないのに脳内再生されました((この話とても大好きです。応援してます！！ (2019年10月13日 3時) (
レス) id: f7c3c5ac5b (このIDを非表示/違反報告)
aaawaaa(プロフ) - はじめまして、挨拶して突然ですが、1がいいなー、と思っています。応援してます！ (2019年8月10日 10時) (レス) id: 15c7fe8e89 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめの(プロフ) - 初コメ失礼します！ずっと密かに応援させていただいてました！更新のお話ですが私は「オリジナルを入れて番外編として時間軸バラバラで書く」がいいかと思いました。どうやってコメントしたらいいかわからなかったので変な日本語になっていたらすみません。応援してます (2019年7月1日 1時) (レス) id: bd92ebf6ca (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - はじめまして！この作品がすごく好きです！この作品がきっかけでまふまふさんのことを調べるきっかけにもなりました。削除してしまうんですか？寂しいです。 (2019年5月19日 16時) (レス) id: 9e0c7c5d26 (このIDを非表示/違反報告)
さや(プロフ) - こんにちは。削除してしまうんですか？この作品好きで何度も何度も読み返してます。読めなくなってしまうの凄く寂しいです(>_<) (2019年4月17日 11時) (レス) id: 05264bd7fa (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：M。 x他1人 | 作成日時：2019年2月11日 0時
