握手会 in 大阪 ページ4
ま「あ、ヤナセ」
「やふ〜」
ま「最後だよね」
「まふ要らんこと言うたやろ、スタッフさんに最後に回されたんやけど」
ボクと同じような服を着て、マスクをして。
それでも分かるムスッとした顔に少し笑う。
ま「だってヤナセとはズルズル話したい」
「ズルズルっていう表現が嫌」
そ「ヤナセ〜、俺待ってるから忘れんなよ〜」
「そらるさんに会いに来たから忘れたりしやん」
ま「ボクのリスナーでしょ?!」
握手会が始まる前、ヤナセの写真を見せて、この子がいたら最後に回して欲しい。握手の時も席を外して欲しい。とスタッフに頼んでいた。
ただのリスナーだって分かってる。
それでも彼女に少し聞いて欲しい話があって。
ま「あ、今回シングル何枚買ったの?」
「……数えてると思う……?
訳分からんくらい積んだわ」
ま「相変わらずなんだね」
たわいもない話をしているとコソコソと隣にやってきたそらるさん。
きっとボクが何を話そうとしてるのか分かってる。
だから一緒に聞いてくれようとしてる。
ま「今度さ、たまアリでライブするじゃん」
「あぁひきフェスな。なに?どしたん」
ま「舞台の裏側みたいな感じでダイジェスト動画撮ろうかなって思ってて……
それってリスナーにとってどうなのかなって」
ずっと考えてた。
ボクと他の出演者とスタッフとが作り上げたそのステージの裏側を見て欲しいって。
どんな風にライブ前過ごしてるのか、もっと分かって欲しいって。
「ええんちゃう?
リスナーとしては嬉しいし、まふのことまた知れたーって思うかも。
母親としてはカメラ回してライブ前にリラックス出来やんのちゃう?とか思ってるけど」
そ「ヤナセってホンットまふまふの母親だよな」
「ヤナセまふよ言いますねん、私の本名」
そ「嘘つけ、柳瀬Aだろ」
椅子に座りながらヤナセの冗談にツッコミを入れてるそらるさんを横目に、彼女をじっと見つめた。
1番近いリスナー。
この存在にボクはどれだけ助けられて、支えてもらってるんだろう。
彼女のくれた答えはボクにとって十分すぎるほどのヒントになった。
ありがとう!!なんて言葉を交わして、今更慣れた握手をする。
「毎回思うけど、握手会の度に相談されてない?アタシ」
ま「気のせい気のせい」
「え〜絶対ちゃう〜」
すぐ横のそらるさんとも緩く握手を交わした彼女はじゃね〜と手を振り消えていった。
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M(プロフ) - 海黒さん» コメントありがとうございます^^*自分も古参と言われる部類なのですが応援していて胸が痛くなることばかりです(><)続編でもヤナセちゃんのこと応援して頂けなら喜びの舞です(--;) (2019年2月10日 14時) (レス) id: fa0276d033 (このIDを非表示/違反報告)
海黒(プロフ) - 面白いです!更新頑張ってください!また、私はかなり前から歌い手さんが好きだったのですが、最近はこの作品の後半の様なことばかりだな……と痛感しました。応援してます! (2019年2月10日 12時) (レス) id: 6a4ffacb82 (このIDを非表示/違反報告)
M(プロフ) - 琴さん» ありがとうございます(ノ*°▽°)ノ 自分でも読み返してわろてもた部分です^^;単純バカなのですきの一言で頑張れます(´;ω;`) (2019年1月9日 1時) (レス) id: fa0276d033 (このIDを非表示/違反報告)
琴(プロフ) - 個人的にツイキャスの会話のま「僕だね、お詫びになんか奢るよ」 「圧倒的叙々苑」 ま「ふざけんなwww」が好きですw (2019年1月4日 1時) (レス) id: 88fe99195c (このIDを非表示/違反報告)
starlily☆(プロフ) - この小説すごく面白いです!更新を楽しみにしています! あと、くだらない質問なのですがやはり作者様からすれば今のリスナーさんは昔に比べて質が落ちていたりするのですか? (2018年11月1日 23時) (レス) id: 00684830e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:M。 | 作成日時:2018年10月14日 10時