認 知 済 -まふまふ-

不意打ち - ヤナセ ページ43

「いやホンマに何してんの、意味わからんねんけど、え、は？ちょ無理無理無理無理、こんなん……え？」



語彙力の低下が著しい。

しかし、そうなったのはアタシが勉強出来ないからとかそういうんじゃなくて、あのバーコード野郎のせい。


店の中ではスマホをあまり触らないアタシ。
早々とそのブログに目を通すことが出来たのは、目の前に座ってたまふのリスナーちゃんのおかげ。


そこに綴られるのは今まで聞いたことのなかったまふからアタシへの不器用な感謝の言葉だった。

覚えてるかな？なんて言われなくたって覚えてる。


あの時心の底からビックリして、ほんの少しだけ嬉しかった。
何でもこなしてしまうように見えるまふまふが、アタシを頼ってくれた事が本当に嬉しくて。

喜ぶのはらしくない。と平気なフリして返事したんだから、忘れるわけない。
忘れることなんて出来ない。


あぁどうしよう、何だか少し、今物凄く会いたい気がする。


リスナーだって普段は言い張るけれど、都合のいい時くらい親友って立ち位置にいさせて。



「ねぇ、純ちゃん」



副店長に声を掛けると、仕方ねぇなんて顔をしていて。
店のお客さん全員に聞こえるくらい大声で、帰るわ！！と宣言し、大慌てでタクシーを拾った。


今、どう思ってる？

アタシはアホやなって思ってるよ、アンタのこと。
こんなこと書いたら炎上するに決まってるやん。
アホアホ、ホンッマアホ。


ただ、そんなアンタにずっと着いていくって言うたアタシも相当バカだ。

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