烏野高校排球部マネージャーのΨ難 (ページ4)

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マネージャーのΨ難3 ページ4

月日は流れそして現在―――――
その女の子―――つまり私も今や高校生である
ご覧の通り超能力は今も健在
手は触れなくてもスプーンは曲がるし
伏せられたカードだって分かる
男『君のことが好きなんだ』
あの人が考えていることもお見通し
スロットマシーンなんてお金を吐き出す機械でしかない
まさに夢のような人生！！
生まれた時から全て与えられた世界一幸せな女
それが私、斉木A――――――・・・

だとでも思ったら大間違いだ！！この力のせいで私の人生メチャクチャだ
スプーンが曲げられる？
カレーが食べにくくなるだけだ
伏せられたカードが分かる？
神経衰弱がただの作業だ
あの人の考えが分かる？
男『やべぇ～うんこしてぇ…』
分かったらすぐにどうでも良くなる
金を吐き出す機械？
鼻をかむならティッシュで足りてる
生まれた時から全て与えられた世界一幸せな女？
冗談じゃない。私は生まれた時から全て奪われた世界一不幸な女だ
確かに私は常人にはない力を与えられた
テレパシーサイコキネス透視予知
テレポート千里眼 e.t.c
数えあげればキリがない全部だ大抵の事は何だって出来る
漫画とかによく出てくる「１人１能力」みたいな個性もない。その手の漫画で例えるなら出てきたら一瞬で興醒するボスキャラだ
２日だ。私と楠雄が本腰を入れて取り組めば―――
たった２日で人類皆殺し
街なんてシムシティ感覚で壊滅だ。とにかく与えられた事は認めよう
しかし「与える」とは同時に「奪う」事でもある
餌を与えられた飼い犬は――――自分で餌を得る力を奪われる様に、甘やかされ何でも与えられた子供は――――
息子「おいババア、飯は！？」
母親「ハーイたくちゃん！」
自立する力を奪われる様に
私は沢山のモノを奪われたのだ!!
苦労して何かを成し遂げた時の達成感も
好きな人の意味深なメールにドキドキする事も
サプライズパーティーでサプライズする事も
私には出来ないのだ
怒りも哀しみもない代わりに喜びも楽しみもない。それが私の今までの人生だ
とはいえ別に不満なんてないし、普通の人間になりたいとも思ってない
平穏な人生もそれほど悪くない

『今日当てられるじゃん』
学校が近づいてきたな。私が通っているのはPK学園ではなく烏野高校だ。どうしてここにしたかというと…