【鬼滅】鬼狩少女は今世こそ人生を謳歌したい【MHA】 (ページ29)

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２８：関係性ページ29

男子３人と女子１人のグループに少女漫画的展開を求める三奈ちゃんの考えも分からなくもないが、私と炭治郎達はそういう関係じゃない。
顔は良いのに色々と残念なのだ、彼らは。

「私達、本気でそういうのじゃないからね……。それに、柱より強い人とじゃないと結婚するなって昔お兄ちゃんに…」

「柱？誰それ？？」

…しまった。普通に前世の話をしてしまった。

まだ兄が側に居た頃、兄は口煩く『男には気をつけろ。俺か鬼殺隊の柱達より弱い男なんかと結婚したらお兄ちゃん怒るぞ』と言ってきた。

今思えば柱より強い男なんて早々いない気がするが。
…結局、前世では恋愛なんて出来ないまま死んだし…。

「えっと、その…わ、私の居た中学校の先生達の別名？というか…いや、何人かは先生じゃないけど！すっごい強い人達なんだよ！」

「へぇ！じゃあプロヒーローか何かなの？」

「いや、その人達は無個性なんだけど凄く強くて…」

…どうしよう、凄く説明が難しい。
何か逃げ道は……。

「…あ。Aちゃん、そろそろ煉獄さんとの約束の時間じゃない？」

私が頭を抱えていると、ふと善逸がそんなことを言い出した。
…約束？今日は会う約束なんてしてないけど…。

私が困惑した様子で善逸を見ると、善逸は口パクで「合わせて！」と言ってきた。
どうやら私に助け舟を出してくれたようだ。
善逸のこういう所は本当に大好きだ。感謝してもしきれない。

「…！そ、そうだった！忘れてた！炭治郎も善逸も伊之助も来いって言ってたから早くしないと！」

「あ！？なんだよ！俺はそんな話聞いてな」

「い、伊之助！！冨岡先生達も居るってさっき煉獄先生から連絡が来たから急いだ方が良さそうだ！」

「そ、そうそう！冨岡さん達も居るって！だから早くしないとね！」

炭治郎ナイス…！…いや、ナイスなんだけどその変顔はどうにかしてほしい。
とにかく怪しまれる前に早いとこ退散しよう…。

「じゃ、じゃあね三奈ちゃん！！また明日！」

「え？あぁ、うん…ま、また明日…？」

私達はダッシュで学校から出て行き、一旦炭治郎の家に避難した。
さっきは本当に助かった…。また今度お礼しないとな…。

そのまま帰るのも忍びないのでパンをいくつか買って帰った。
相変わらずここのパンは美味しい。

「……」

…三奈ちゃんに恋愛関係について聞かれたとき、炭治郎や善逸の顔が赤かった事は忘れよう。
きっと気のせいだから。