xoxoⅡ (ページ4)

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RYO side

公園でアイス食べて花火始めたら、
Aも笑うようなって、
ちょっと安心する。

ここで、昔、Aに
「好きや」って初めて言った。
2人で行った花火大会の帰り道やったな。

A、
あん時めっちゃ恥ずかしそうに、
「Aも好き」って言うてくれた。

あの日、俺らは幼馴染を卒業したんやけど、
また、舞い戻ってしまったやんな。

しゃがんで線香花火しとる時、
ふいに見せるAの横顔が
儚くて、色っぽくて見惚れてまう。

線香花火も今のAとおる時間も
儚く消えてしまいそうやん。

感情のままちゃうけど、抱きしめて
Aの名前、何度も何度も呼ぶ。
A、優しく微笑んで
「亮ちゃん」って唇動かすから、
うれしいのとせつないのと全部重なって
唇塞ぐように何度も何度も繰り返す。

ホンマに愛おしくて、A、
「亮ちゃんの声、ちゃんと聞こえてるよ」って
言うてくれて、うれしいんやけど、
恥ずかしくて、よう言わん。

俺の汚い部屋。
こんなことになるんやったら、
掃除しとけば良かったわ。

順番とか、ホンマこんなんなる前に
ちゃんと話ししたかったんやけど、
もう、遅いやん。

俺のワガママに応える様に
耳元で聞こえる様に
「りょう」って呼んでくれる。

いつもより、クリアに聞こえるポイント
A、覚えとるんやな。
明確に聞き取れる言葉はこれからも
Aが呼んでくれる
「りょう」の三文字だけてええって思ってまう。

ただただ夢中で何かを埋めるように、
愛おしいさが溢れて求めあって、
なんでやろ？
勝手に泣けてくる。

下におるAも泣いとる。
Aの手握って何度も繰り返す。

もう、ややこしいことも全部捨てて
シンプルにAに伝えたい。

その前に片付けなあかん事あるけど、
必ず幸せにするから。

Aがタオルケット触りながら
「亮ちゃんの匂いする」

「くあい？」※臭い？

「ううん？懐かしい」
にこって笑った顔が切ない。

眠る前、昔みたいにAが
俺の掌に文字を書いて喋る。

《朝がずっーと来なきゃいいのに》
そんなん言う。
不安にしてもうたよな？

もう離さないって早よ伝えなアカンな。

俺の腕の中で先に眠ったAに
「A？ほんあにすきあで。」
※ほんまに好きやで。
そうつぶやいて、眠りについた。

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